SUPER GT第5戦プレビュー 変更された予選方式による影響は? 残暑厳しい鈴鹿は、再び350kmの戦い
・後半戦突入、タイトルを巡っての攻防にも注目
シーズン2度目の鈴鹿は、今シーズンの後半戦の最初の戦いでもある。GT500クラスでは、ランキング上位6台を対象に燃料流量リストリクターが絞られている。350kmのスプリントレースだけに、粘りの走りでポジションアップという展開を期待するのは難しいものの、前回の富士では暫定ランキングトップのau TOM’S GR Supraの坪井翔/山下健太組が緻密なチーム戦略を活かして7位入賞。ポイント計上に成功したことを考えれば、今回も同様の戦いを目指すチームがいても不思議ではない。また、ライバルよりも軽いサクセスウェイトを搭載するチームのなかでは、22年の夏の鈴鹿で勝利したMARELLI IMPUL Z(当時はカルソニック IMPUL Z)の平峰一貴/ベルトラン・バゲット組に注目か。もちろん、前回、待望のニューマシンで初優勝を遂げたシビック・タイプR-GTを駆るホンダ勢も、ホームサーキットでの初勝利を目指していっそう気合いを入れてくるはず。いずれにせよ、今回勝利すれば一気にランキングアップできるチャンスだけに、タフなサバイバルレースとなりそうだ。
GT300クラスでは、最大サクセスウェイト搭載量の上限である50kgを積むクルマが6台になった。ランキング上位陣は、ガマンのレースになる可能性が高いものの、チャンスがあれば1ポイントでも多く獲ることを意識した戦いが予想される。一方、前述のように、予選方式の変更による影響も気になる。予選Q1、Q2ともにニュータイヤを投入することで、クラスポール争奪戦にも変化が見られるであろうし、当然、決勝での様相も変わってくるだろう。
依然として厳しい残暑が続き、連日のように熱中症警戒情報が発表されている日本列島。鈴鹿では、暑さを上回る予測不可能なレース展開に”熱中”してしまいそうだ。
■ドライバーからひと言!
山下健太(No.36 au TOM’S GR Supra)
チームを移籍した初戦(岡山)は、ガチンコ勝負のなかで勝つというほぼ完璧なレースだったと思います。今年から予選でのポイント(トップ3)も付くので、サクセスウェイトが昨年よりも重くなっていますが、決勝では戦略がうまくいって、なおかつピット作業も早いのでピットインのたびに勝手に順位が上がっている感じです(笑)。なので、その分、走りに集中することができますね。