「早く終わってほしい」17歳の時、暗闇のなかで「実の父親」から受けた”おぞましい行為”と、すべてを知る母親から届いた「許しがたいLINE」
「パパの子どもを産んで欲しい」
「両親は私が彼を産んだという事実だけではなく、私の存在自体ごと隠蔽しようとしました。それを私自身も『タブーを犯したのだから仕方ない』と納得したつもりでした。だからひとりでずっと苦しんでいました」 【マンガ】「一緒にお風呂入ろ」母の再婚相手から性的虐待を受けた女性の「罪悪感」 こう話すのは、現在、関東地方の某所でひっそりとひとり暮らしをしている麻耶さん(仮名・23歳)だ。彼女は高校3年生の夏、17歳の時に実の父親の子どもを出産している。 「跡取りの男児」を強く望む地方の旧家(きゅうか)に生まれた麻耶さんは、「子供が産めなくなった」ことを理由に、離縁されそうになっている母から、「私の代わりに、パパの子どもを産んで欲しい」と懇願されている。 「「あなた、パパの子どもを産んでくれない?」…母親に頼まれ、17歳の時に「実の父親」の子供を出産した女性が訴える「絶望の日々」」よりつづきます。 「最初は、「パパの子どもを産んで欲しい」という言葉があまりにも非現実的で、母が言っていることの意味がわかりませんでした。幻聴かと思ったくらいです」 「どういうこと?」と、麻耶さんが何度聞き返しても、母親は同じセリフを繰り返した。 「祖父母はどうしても跡取りの男児を欲しがり、母は祖父母から『息子の愛人が男の子を産んだら、アンタが育てるんだよ』と言われていたそうです。愛人は父と結婚する気はないみたいですが、お金などの条件次第では『産んでもいい』と言っていたとか…」 この時点で愛人は妊娠しておらず、麻耶さんの母親は「どこの馬の骨かわからない女が産んだ子どもを育てるなんて冗談じゃありません!」と突っぱねたという。しかし、 「そうは言っても、自分が産めない以上、いずれ他の誰かが夫の子どもを産むだろう…誰なら夫の子どもを産んでも許せるか」と考え、たどりついた答えが娘の麻耶さんだったそうだ。 娘に実の父親の子どもを産ませようとするなど、性的虐待に他ならないが、精神的に追い詰められていた母親はその異常さに気づけず、16歳の実の娘に、額を床にこすり付けるようにしたまま頭を上げようとしない。そんな母親を哀れに思ってしまった娘もまた、正常な判断力を失っていたのかも知れない。 麻耶さんは、「それがママの望みで、パパも承知したならいいよ」と受け入れてしまう。 「翌日、母からあっさり父が承諾したことを聞かされました。父が拒否しなかったことは少なからずショックでした。理由はわかりませんが、父もまた『跡取りの男児』に対する祖父母の異常なまでの執着やプレッシャー、母の嘆きにうんざりしていたのかもしれません」 いずれにせよ、もう後には引けない状況に追い込まれてしまったという。