「選挙圧勝」でも次期トランプ政権は簡単じゃない
【台湾立法院選挙】頼清徳は総統になったが、民進党は立法院で過半数割れ(1月) 【韓国総選挙】ユン・ソンニョル大統領の政権基盤が弱体化(4月) 【インド総選挙】「与党大勝利」と目されつつも、直前で失速(6月) 【EU議会選挙】右派勢力が伸長(6月) 【フランス総選挙】エマニュエル・マクロン大統領の「抜き打ち解散」が裏目に(6~7月) 【英国総選挙】14年ぶりの政権交代でキア・スターマー労働党政権が誕生(7月)
【日本の衆議院選挙】「自公」で過半数割れ(10月) さて、以下は現在進行形の話だが、アメリカの連邦議会選挙は上院では共和党が多数を取り返し、下院でも僅差で多数を維持して「トリプルレッド」となりそうな雲行きである。 上院は改選議席数に恵まれての勝利となるが、下院は文字どおり「トランプ勝利の勢い」に助けられてのこととなりそうだ。こういうときに当選した議員さんたちは「コート・テール」(便乗効果)と呼ばれる。偉い人のコートの裾につながって歩いている小物たちよろしく、トランプさんには頭が上がらなくなることになる。
■「トリプルレッド」でも次期トランプ政権は簡単じゃない これではいよいよ次期トランプ政権は、誰も止められなくなるのではないか。いや、そんなに簡単でもないですよ、と申し上げたい。 トリプルレッドになるということは、議会運営の全責任を共和党が負うということだ。そして12月20日には現在のCR(暫定予算)が失効し、年明け早々にはデット・シーリング(債務上限問題)が復活する。 そうなると、「フリーダム・コーカス」(下院の自由議員連盟)の議員さんたちがまたしても無理難題を言い出すのではないか。共和党内部は全然、一枚岩じゃないのである。マイク・ジョンソン下院議長の眉間のしわが、またまた深まることになりそうだ。
ともあれ「トランプ劇場」は再び幕を開ける。当欄としてもとことんお付き合いをしなければならないだろう(本編はここで終了です。この後は競馬好きの筆者が週末のレースを予想するコーナーです。あらかじめご了承ください)。 ここから先はお馴染みの競馬コーナーだ。10日は京都競馬場でエリザベス女王杯(芝コース・距離2200メートルで行われるG1)が開催される。 「古馬の最強牝馬決定戦」とは言うものの、本当に強い牝馬は秋の天皇賞(10月27日)やジャパンカップ(11月24日)、あるいは他の海外G1に向かうので、例年頭数は多いけれどもメンツは今ひとつ、てなこともある。今年もG1馬が2頭だけという寂しい顔ぶれだ。