フォード・トルネオ・クーリエ 詳細データテスト 商用由来らしからぬ足さばきと乗り心地 価格は高い
中間加速
20-40mph(32-64km/h):3.5秒(2速)/5.3秒(3速) 30-50(48-80):4.1秒(2速)/5.2秒(3速)/6.8秒(4速)/9.3秒(5速) 40-60(64-97):5.7秒(3速)/7.2秒(4速)/9.4秒(5速)/11.8秒(6速) 50-70(80-113):6.5秒(3速)/7.9秒(4速)/10.9秒(5速)/14.1秒(6速) 60-80(97-129):7.8秒(3速)/9.3秒(4速)/14.1秒(5速)/20.4秒(6速) 70-90(113-145):11.9秒(4速)/18.4秒(5速) 80-100(129-161):17.1秒(4速)
制動距離
テスト条件:乾燥路面/気温15℃ 30-0マイル/時(48km/h):9.4m 50-0マイル/時(64km/h):25.9m 70-0マイル/時(80km/h):51.8m 60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.75秒 ■ライバルの制動距離 ダチア・ジョガー1.0TCe 110コンフォート(2022年) テスト条件:湿潤路面/気温13℃ 30-0マイル/時(48km/h):9.1m 50-0マイル/時(64km/h):24.6m 70-0マイル/時(80km/h):47.4m
各ギアの最高速
1速:46.7km/h(6000rpm) 2速:86.9km/h(6000rpm) 3速:130.4km/h(6000rpm) 4速:172.2km/h(6000rpm) 5速:175.4km/h(4877rpm) 6速(公称値):175.4km/h(4104rpm) 6速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):2636rpm/3012rpm
結論 ★★★★★★★☆☆☆
安価なコンパクトカー市場へフォードが戻ってくるというので話題になったが、トルネオ・クーリエは小さいけれど価格はかなりプレミアム寄りだった。コントラストルーフやSUV的なエクステリアなどを追加すると、競合車より数千ポンド高くなってしまう。 そのタフで堂々たるルックスはさておき、全体的な内容はこの価格に見合っているのか。イエスと言える部分もあるが、すべてではないのも事実だ。 フォードは、乗り心地やハンドリングではいい仕事をして、ほかにないような落ち着きを持たせている。しかし、装備面はそうではなかった。パッケージングは上々で、駐車しやすいサイズに十分な荷室容量を組み込む術を示してくれた。 しかし、主なライバルにだいぶ及ばない部分もある。斬新な実用装備が不足していたり、キャビンのクオリティがどうしようもなく低いところがあったり、エンジンのトルクに余裕がなかったり、といった点だ。 魅力がないわけではない。しかしこの価格なら、もう少し工夫されていて、もう少し力強く、もう少し完成されたものを期待するはずだ。 ■担当テスターのアドバイス ◆リチャード・レーン 一般的な商用ベースのクルマと比べれば、外観はかなり魅力的だし、そのほかの出来に興味を抱かせる。このクルマが気になったという隣人は、荷室を見せたら驚いていた。関心を引く上で、デザイナーの仕事がいかに大事かよくわかった。 ◆マット・ソーンダース せっかくタイトなスペースにクルマを止めても、大きなテールゲートを開けると面倒なことになる場合は多い。しかし、山あいの駐車場で雨に降られたときは、雨具を身につけるときのちょうどいいシェルターになってくれるだろう。 ■オプション追加のアドバイス 買うならトップグレードのアクティブ。180ポンド(約3.7万円)のホワイトルーフを追加したいが、これを選べるボディカラーはグリーンとグレーのみだ。スペアホイールとマッドフラップを追加すれば、SUV的ルックスがより完璧になる。 ■改善してほしいポイント ・重い荷物を積みたいユーザーは、トルクのあるディーゼルがほしいはずだ。 ・キャビンの隅々にまで気を配って、チープさや薄っぺらさをなくしてほしい。 ・荷室の装備にもっと工夫を。あと、リアシートが脱着できるとうれしい。
リチャード・レーン(執筆) マット・ソーンダース(執筆) ジャック・ハリソン(撮影) 関耕一郎(翻訳)