「ワンピース新幹線」も登場 JR西、万博開催に向けた取り組みを発表
JR西日本は27日、2025年開催予定の大阪・関西万博に向けた、同社グループの取り組みを発表した。 【イメージ画像】万博アクセス路線を走る「オープンカー」ラッピング車両 大阪・関西万博は、大阪港内の埋め立て地である夢洲で開催される。アクセスルートとしては、大阪メトロが中央線を夢洲まで延伸し対応する予定だが、JR西日本でも、JRゆめ咲線(桜島線)の桜島駅から、会場までシャトルバスを運行する。 JR西日本では、列車とシャトルバスの乗り換え地点となる桜島駅について、万博開催期間中、新たな通路と臨時改札を整備する。臨時改札は出口専用で、線路の終端側に設置。シャトルバスとの乗り換え待ちで滞留するスペースを確保することで、乗り換え時の安全性向上を図る。また、臨時改札を抜けるまでの空間には、シースルーLEDパネルを設置し、万博をイメージする映像を投影する。 また、万博アクセスルートとなるJRゆめ咲線・大阪環状線では、「JR WEST Parade Train」を運転する。対象は323系2本で、8両編成のうち桜島駅寄りの1両を、「オープンカーでパレードに参加するわくわく感」をコンセプトにラッピング。車内でも、LEDパネルを設置し、カメラで撮影した外の風景をリアルタイムで投影することで、オープンカーのような解放感を演出する。AR技術の活用により、「EXPO 2025 Design System」のストーリーに沿った演出で、没入感のある映像体験を楽しめるという。 桜島駅の通路や臨時改札は、2025年3月中旬から万博開幕までの間に供用を開始。万博閉幕まで使用する。「JR WEST Parade Train」は、4月13日より万博期間用の演出を実施。改造から万博開幕までの間は、アイドリング映像や告知映像を表示する。 JR西日本はあわせて、「ONE PIECE × 山陽新幹線」プロジェクトを始動すると発表した。尾田栄一郎さん原作の「ONE PIECE」(ワンピース)とコラボするもので、同作キャラクターなどを描いた700系ラッピング車両を3本運転する。 第1編成は、「せとうちブルー号」。「いざ、偉大なる線路(グランドレイル)へ」をコンセプトに、海をイメージしたブルーのデザインでラッピングする。第1編成は、2025年春に営業運転を開始する予定。山陽新幹線の新大阪~博多間で運転する。第2、第3編成についても、順次運転を開始するという。 同社は、大阪・関西万博の開催に向けた取り組みとして、新大阪~桜島間の直通臨時列車の設定や、駅改良、ホーム柵整備といった安全性・利便性向上策などを紹介した。このほか、「万博エリア外へのプラスワン」として、自治体と連携した観光コンテンツの整備やPR活動、インバウンド向けの周遊促進、人気アニメとのコラボによる移動創出など、西日本エリアの認知向上も図るとしている。