2人揃って1位指名されたことに小園は「虎生と一緒にプロ野球選手になりたかったので本当にうれしい」と感激。控室ではグータッチを交わしたという。 　最速152キロのストレートに加え、スライダー、カット、カーブ、チェンジアップ、ツーシームの変化球を自在に操ることができ、制球力も含めた完成度が高く、その肉体にもプロで即通用する強さがある小園には、1年目から即戦力として力を発揮できる可能性がある。 　その右手でクジを引き当てた横浜DeNAの三浦大輔監督は、「強いストレートが魅力。マウンドでの投げっぷりも強気で攻めていくオーラが出ている。将来はベイスターズのエースとして階段を上がってくれたらと思います」と、メッセージを送った。 　左投手は手術から完全復活を目指す今永と東、濱口ら「オールドラ1トリオ」を結成するが、右投手は手薄で、今季は先発ローテーを組めずに苦労した時期もある。小園がキャンプから順調に結果を出せばチャンスはもらえる。 　一方のロッテも捕手は補強ポイント。田村が正捕手だったが、シーズン中に中日からトレードで獲得した加藤がマスクをかぶるケースが増えている状況。次世代の捕手育成が急務で、井口資仁監督は「強打でもあるし、日本一の捕手になれる。将来的に楽しみ。しっかり育てていきたい」と期待した上で、「何度もスカウトからの映像を見たが、城島健司にかぶると思った」とメジャー経験もあるソフトバンク時代の同僚選手を引き合いに出した。 　高卒捕手で1年目から1軍抜擢される可能性は薄く、数年後の正捕手奪取が目標となるだろうが、ロッテでは、4年目の安田、3年目の藤原、山口らの若手が力を付けており、松川がそこに加われば、勢いのある“ヤングマリーンズ”が完成する。　　 　松川も気合十分。「城島さんとか素晴らしい。僕も見習って頑張っていきたい」と話した。 　ユニホームが変わることに小園、松川はともに「さびしさはあります」と言ったが、バッテリーが“解散”した今後はプロの世界でのライバルとなる。交流戦、そして日本シリーズで対戦が実現すれば最高だ。 　プロでの対決が実現する“その日”を夢見て小園が「（対戦するときは）しっかりと勝ちたい。投げる球種は内緒です」と言えば、松川も「一番いい真っすぐを待ってバックスクリーンに飛ばします」とやり返した。