【Cycle*2024 UAEツアー:レビュー】新星レナルト・ファンイートヴェルトが大逆転で大会制覇! ステージ3勝のティム・メルリールは文句なしのスプリント王“即位”
大会のフィナーレにそびえた名峰ジェベル・ハフィートを征服したのは、プロ2年目の22歳レナルト・ファンイートヴェルト(ロット・デスティニー)。頂上まで2kmのポイントで飛び出すと、戦前の優勝候補たちがお見合い。その間に差を広げて、そのまま一番に登頂。同時に、第6回UAEツアーの王者に決まった。 JP 0:14 / 4:59 【ハイライト】UAEツアー 第7ステージ|Cycle*2024 「せっかくトップが見える位置を走っていたから、後悔したくなかったんだ。思い切ってアタックしてみたら大成功。本当に信じられないよ!」(レナルト・ファンイートヴェルト)
さすがに誰も、彼が大会を制するなんて予想していなかったに違いない。有力視されていた総合系ライダーたちがノーマークだった彼を見逃したこともさることながら、この登坂前には集団分断で後方に取り残されるピンチに遭っていた。「一度は諦めていた」と打ち明けた若きチャンピオンは、思いがけない形でみずからの名を大会の歴史に残すこととなった。
シーズン序盤恒例の中東シリーズは、このレースが事実上の最終戦。UAEツアーのみが最高峰のUCIワールドツアーの一戦に数えられ、トップオブトップのライダーたちが顔をそろえる主要レースとしての地位を固めている。今年も過去5回と同様に、平坦・タイムトライアル・山岳で構成された全7ステージで覇権を争った。
スプリンターの競演で幕を開けた今大会。第1ステージを制したのはティム・メルリール(スーダル・クイックステップ)。早掛けに打って出たフアン・モラノ(UAEチームエミレーツ)やフェルナンド・ガビリア(モビスター)を冷静に追って、みずからのタイミングで加速。ここから、今大会の“メルリール劇場”が始まった。
12.1kmの個人タイムトライアルが設定された第2ステージは、個人総合争いにおける第1関門。このステージを完全に押さえたのがUAEチームエミレーツだった。前日のフィニッシュがクラッシュによる混乱だったこともあり、有力選手の多くが前半スタートとなったなか、ブランドン・マクナルティが13分27秒の一番時計。時速にして53.977kmで走破。4秒差にはミッケル・ビョーグ、さらに2秒差でジェイ・ヴァインが続き、実質のホームチームがトップ3を独占した。
【関連記事】
- 【Cycle*2024 UAEツアー:プレビュー】ホームレースでの覇権奪還を目指すUAEチームエミレーツ、ポイントは大会初日と2つの山岳か トップスプリンターの競演も見もの
- 「J SPORTSオンデマンド」徹底活用術~サイクルロードレースを滞在先でも大画面視聴! 風呂でも実況を堪能!
- 【ハイライト動画あり】圧倒的王者による圧倒的勝利 ファンデルプール6度目の戴冠|シクロクロス世界選手権2024レースレポート
- 【Cycle*2024 アルウラー・ツアー:レビュー】サイモン・イェーツ個人総合優勝でジェイコ・アルウラーはビッグミッション達成 JCL TEAM UKYO・岡篤志はモストアクティブライダー受賞で大会史に名を残す!
- 【Cycle*2024 UCI世界選手権大会 男子エリート:プレビュー】チェコのスピードコースでシーズン締めくくりの世界選、絶対的大本命はファンデルプール