照ノ富士が明治神宮で約2100人を前に奉納土俵入り「初日に万全の状態に」初場所出場に意欲
大相撲の横綱照ノ富士(33=伊勢ケ浜)が7日、東京・明治神宮で奉納土俵入りを行った。 太刀持ちに昨年春場所で110年ぶりの新入幕優勝を果たした尊富士、露払いに錦富士と、同部屋の前頭2人を従え、集まった参拝客ら約2100人の前で不知火型を披露した。昨年1月は、元日の能登半島地震の被災者に思いを込めて奉納土俵入り。今年も「無事な1年を祈って」と、地鎮と邪気を払う意味もある四股を、力強く踏んだ。 自身は慢性的な両膝の痛みや糖尿病の影響などで、2場所連続で全休しているが「体の張りが少しずつ戻ってきて、体重も戻りつつある。まだ(初日まで)時間もあるので、徐々に戻していければ。初日に万全の状態に持っていきたい」と、初場所(12日初日、東京・両国国技館)での3場所ぶり出場に意欲をのぞかせた。 前日6日の稽古総見では大関大の里と三番稽古を行い、3勝4敗と負け越した。それでもこの日「今、できることをやりたいと思っている」と振り返り、勝敗は重視せずに、相撲を取る稽古を、昨年2度優勝と勢いのある大関相手に再開できたことに、一定の収穫を感じている様子。「今は相撲を取る稽古よりも、ぶつかり稽古がメイン」と、部屋で胸を出すなどして、通算10度目の優勝を果たした昨年名古屋場所以来、半年ぶりの本場所へ土俵勘も磨いている。 昨年まで目標に掲げていた10度目の優勝を達成し、今年は「次は11回目を目指して頑張りたい」と、今年の抱負を語った。「1年の始まり。気を引き締めて、イチから、という思いを持ってやっていきたい」。出場を明言こそしなかったが、心身ともに初場所に照準を定め始めている。