相手に“Where are you from?”と聞くのは失礼?身に付けたいポリティカル・コレクトネスを意識した話し方【ビジネス英会話のコツ】
世界の英語人口の多くを、第2言語として英語を使うノンネイティブ・スピーカーが占めていると言われています。ビジネスの世界でも、ネイティブ・スピーカーだけでなく、多種多様なバックグラウンドを持つノンネイティブ・スピーカーの人たちと関わり合うことになります。グローバルで活躍する人たちは、相手に対する気遣いを意識した話し方を常に心がけています。ぜひ心に留めておいてください。本記事では、ビジネス特化型オンライン英会話「Bizmates」を手掛ける伊藤日加氏の著書『会議・プレゼン・メール・雑談で失敗しない! シンプル・丁寧・効果的なビジネス英会話のコツ96』(あさ出版)より一部を抜粋・再編集して、ポリティカル・コレクトネスを使った表現の仕方についてご紹介します。
ポリティカル・コレクトネスを意識して話す
グローバルタレントとして活躍する人は、ポリティカル・コレクトネスを意識した話し方ができています。 BAD EXAMPLE A : In Japan, too many old people are a big problem. 日本では、老人が多すぎることが大きな問題になっています。 B : Oh, I see. なるほど。 A : So, many companies need more manpower. ですから、多くの企業が人手を必要としているのです。 B : Right. そうですね。 GOOD EXAMPLE A : In Japan, the aging population is a major issue. 日本では、高齢化が大きな問題になっています。 B : Oh, I see. なるほど。 A : So, many companies need more human resources. ですから、多くの企業が人材を必要としているのです。 B : Right. そうですね。 Biz Tip 近年、世界的に注目されるようになったポリティカル・コレクトネス(political correctness 略称:PC)は、「人種や民族、宗教、性別などのあらゆる属性を尊重し、差別や偏見を防ぐために、政治的・社会的に公正・中立な言葉や表現を使用すること」を意味しています。 日本でも、「お年寄り」や「老人」ではなく、「高齢者」を使うようになったのと同じく、英語圏でも、数年前までは一般的だったのに、タブーになりつつある単語や表現が数多くあります。特に、高齢者や女性、障がい者、少数派民族など、特定のグループについて話すときは、言葉を慎重に選ぶことが重要です。 英語でも日本語と同じように、同様の内容であっても、適切な表現のしかたは、時代とともに変化し続けています。 グローバルタレントとして、適切な言い回しのアップデートを図るためには、今にふさわしい表現を理解することが大切です。海外のニュースに触れたり英語圏の方と接したりするなど、できることから取り入れていきましょう。 OTHER EXAMPLES ・障がい者 handicapped の代わりに people with disabilities を使いましょう。 ・恋人や夫婦 boyfriend / girlfriend、husband / wifeの代わりに、partnerを使いましょう。 ・出身地を尋ねるとき Where are you from?ではなく、May I ask what your cultural back ground is?(文化的背景をお聞きしてもいいですか)と聞きましょう。