「ついにベールを脱いだ新型SUV」インドで生産→日本へ輸入、スズキの世界戦略車“フロンクス”の実力は?注目のプロトタイプをクルマライターが試乗レポート
ハスラーやエスクード、ジムニーなど、スズキはSUV上手なメーカーでもある。そこに新たにラインナップされるのがフロンクスだ。クーペスタイルなど、今までにない魅力にあふれる。プロトタイプに試乗してその実力を探ってみた! ⇒【写真】スズキの新型SUV“フロンクス”の詳しい画像を見る(全15枚)
スズキの新型SUV「フロンクス」とは?
フロンクスはインドで生産されて日本に輸入される、スズキの世界戦略車だ。日本でも一時販売されていたバレーノと似たようなキャラだが、別のシリーズとして現地では2023年に登場した。 日本へそのまま持ってくるのではなく、日本市場で求められる先進技術や現地にはない4WDを追加することで、より受け入れられやすい仕様としているのはスズキのやる気が感じられる点。訴求ポイントとして「個性的でユニークなクルマが欲しい」「運転する楽しみは欠かせない」などを掲げるだけに、他のSUVとは一線を画すクルマに仕上がっている。
メリハリの効いたクーペスタイルSUV
クーペスタイルのSUVというだけあって、流麗なシルエットとメリハリの効いた造形が印象的。さらに複雑な形状のランプ類は精悍なイメージで、どこを見てもかなり凝ったデザインだ。また16インチには見えない存在感あふれるホイールも、全体のイメージを引き締めている。ボディカラーは2トーンも含めて7色も用意される。 サイズを始めとした詳細なスペックはまだ発表されていないが、いわゆるコンパクトカークラスよりもひと回り大きい感じ。日本の道路事情にもマッチしたもので、実際に乗ってみても取り扱いやすかった。ちなみに最小回転半径はなんと4.8m。この数字からも扱いやすいことがわかる。 大きく張り出した前後のダブルフェンダーや下から跳ね上げられたようなディフューザー的なパネルなど、スポーティなイメージが強い。
1.5リッターエンジン+マイルドハイブリットを採用
スズキの多くの車種で採用されている1.5リッターNAエンジンを搭載。これにマイルドハイブリッドを組み合わせている。今回はアップダウンの激しいコースでの試乗となったが、不満を感じることはなかった。また感心したのが高い静粛性で、耳障りなノイズなどは皆無。大人数での移動で、会話を楽しむことができるだろう。 6速ATを採用していて、走りのステージ毎に最適なギアを選んでくれるので、快適にドライブできた。加速時のシフトアップも小気味よく気持ちよかった。 社内ではもっと迫力のある18インチにしたいという声もあったというが、乗り心地も重視して16インチとなった。複雑な異形スポークとすることで、数字以上の大きさに感じる。迫力は十分だ。
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