木村文乃が語る“役者”への思い 『ザ・ファブル』新作、磨きかけたアクション
一歩進めば確実にその一歩分は進む
万全の準備を整えヨウコ役に臨んだ木村。役者という仕事をどのように捉えているのだろうか。 「いろいろなアルバイトなどを経験してきましたが、結果働くことが一番続いているのがこの女優という仕事なんです。続けられているからこそ、応援していただいている方々がいて、私を伸ばそうと思ってくれる方々がいます。一人きりの仕事ではないので、頑張って続けなくてはなと思っています」 静かで淡白な語り口調に、役者という職業への思いがにじむ。では、仕事をしていて壁を感じるときは果たしてどんな思いで乗り越えてきたのだろうか。 「やるしかないな、という感じです。逃げることはできないので。立ち止まっても嘆いても、誰も助けてはくれないから、自分で進んでいくしかないので。一歩進めば確実にその一歩分は進んでいるから。天才みたいに大きくひとっ飛びできればいいのですが、そうはできない分コツコツとやっていくしかないんですよね」 地道な努力と継続の積み重ねが、いまの木村を形作ってきたようだ。芸能界では木村と同世代の女優が多数、活躍している。木村も、役者として一層幅を広げていくことが期待される女優の一人だ。いま、自身のキャリアの中でどんな地点にいると捉えているのだろうか。 「それはたぶん、観ている方が決めることであって、私が決めることではないのかなと思います。オファーしてくださるプロデューサーさんやキャスティングの方だったり、クライアントさんだったり、視聴者の方が決めることなのではないでしょうか。役者としての幅についても、私が人としての幅を広げられれば自然と伝わっていくのかな、ということだと思うんです。ひとつひとつの仕事を大切にしていくという姿勢でやっています。なので、これからどうしたいというのは積極的には考えてはいませんが、マネージャーさんがそういうところをしっかりと考えてくださる方なので、だいたい年の初めには今年1年はどういう戦略でやっていくか?というミーティングはしています」