「さすがに消極的すぎ」絶好調に見えた脇本雄太 大敗の背景を帝王・山田裕仁氏が推察/熊本競輪G3・決勝回顧
現役時代はKEIRINグランプリを3度制覇、トップ選手として名を馳せ、現在は評論家として活躍する競輪界のレジェンド・山田裕仁さんが熊本競輪場で開催された「火の国杯争奪戦」を振り返ります。 2024年10月6日(日)熊本12R 開設74周年記念 火の国杯争奪戦(G3・最終日)S級決勝 ※左から車番、選手名、期別、府県、年齢 ①松浦悠士(98期=広島・33歳) ②深谷知広(96期=静岡・34歳) ③脇本雄太(94期=福井・35歳) ④町田太我(117期=広島・24歳) ⑤嘉永泰斗(113期=熊本・26歳) ⑥中川誠一郎(85期=熊本・45歳) ⑦坂井洋(115期=栃木・29歳) ⑧阿部拓真(107期=宮城・33歳) ⑨隅田洋介(107期=岡山・37歳) 【初手・並び】 ←④①⑨(中国)②⑧(混成)⑦(単騎)⑤⑥(九州)③(単騎) 【結果】 1着 ②深谷知広 2着 ①松浦悠士 3着 ⑨隅田洋介
400mバンクに生まれ変わった熊本競輪場で初の記念開催
10月6日には熊本競輪場で、火の国杯争奪戦(GIII)の決勝戦が行われています。全面改修を終えて、今年の7月に400mバンクへと生まれ変わった熊本競輪場。リニューアル後の「初」記念らしく、S級S班が4名も揃うという超豪華メンバーでの開催となりました。この強力メンバーに負けてはいられない… とばかりに気合いが入っていたのが、九州地区の選手たち。地元・熊本勢はとくに注目を集めていましたね。 初日特選は、打鐘前から先行した深谷知広選手(96期=静岡・34歳)の番手で有利に立ち回った、郡司浩平選手(99期=神奈川・34歳)が快勝。後方から豪快に捲り追い込んだ脇本雄太選手(94期=福井・35歳)が2着で、単騎ながら立ち回りの巧さをみせた松浦悠士選手(98期=広島・33歳)が3着という結果でした。脇本選手は、内で包まれて動けないあの位置から、よく2着まで追い上げてきたものですよ。 どうも調子が上がってこない山口拳矢選手(117期=岐阜・28歳)は二次予選で敗退するも、脇本・深谷・松浦のS級S班3名はキッチリと決勝戦に勝ち上がり。松浦選手はさらに調子を上げてきている印象で、深谷選手も上々のデキでしたね。そして、それ以上にいい仕上がりだったのが脇本選手で、二次予選と準決勝は10秒台の上がりをマークして連勝。文句なしのデキで、絶好調に近い状態だったと思います。