学校に行かなくなった子どもの「その後」。6人のケースを見てわかること
友達とうまく関われず8年間行きしぶりが続きました
たまごさん(47歳)/長男(中3:学校に行かなくなったのは中2) ●きっかけ 幼稚園の年長で自閉傾向の発達障害があると診断。友達と関わりたいけどどう接していいのかわからず、人の目を気にする性格もあって幼稚園から小6まで行きしぶりが続きました。 ●当時の子どもの様子 小学校では気の合う友達はいませんでした。中学に進み同級生が普通に接してくれても「自分は浮いているし勉強も苦手だ」と話していました。中2の5月には「友達とうまくいかない」と泣いて3日間欠席。今は登校していますが、様子には注意を払っています。 【今は? 】部活の仲間と仲良くなり、学校生活を楽しんでいます 中学で剣道部に。1年目は周囲との接し方に悩んでいましたが、中2の後半から少しずつ輪に入れるようになって、今では仲間とふざけあうことも。稽古にも真剣に取り組み2段に昇段。70代のボランティアの先生など多くの人と接することで大きく成長しています。 【この経験でママが気づいたこと】 剣道はマイペースでできる個人競技で息子に合っていたようです。部活仲間とはコミュニケーションできますがクラスでは人とかかわるのが苦手なことなど心配はあるものの、ここまで成長できたことに親が驚いています。
クラスのグループに入れず孤立してしまいました
くるりんさん(45歳)/長女(中2:学校に行かなくなったのは中1) ●きっかけ 小学校は問題なく通っていたけど、中学に入学してクラスの女子グループに入りそこねてしまい、同級生に「独りぼっちだね」と言われたりして傷つき欠席するように。 ●当時の子どもの様子 最初は家で自由に過ごしたり一緒に買い物に行ったりして気が紛れるようにしました。2カ月ほど休み、担任の勧めで学校内の教育相談室にぽつぽつ通うように。娘は学校のことを話したがらないけれど、学校に行かないといけないと思っているようです。 【今は? 】1人で登校できる日も。自分のペースで進んでいます 教育相談室で過ごす時間が徐々に増えて、今は週2日通ってプリントや課題をやっています。最初は私も一緒に登校していましたが最近は1人で行くことも。「部活を頑張りたい」と登校した日は空手部で練習に励んでいます。でもクラスに行くにはもう少し時間がかかりそう。 【この経験でママが気づいたこと】 初めは相談室にも行けなかったことを考えると、ゆっくりですが前進しています。ベテランのスクールカウンセラーさんに「たくさんの生徒を見てきた経験から、娘さんは絶対元気になるはず」と言われたことが心の支えです。