学校に行かなくなった子どもの「その後」。6人のケースを見てわかること
Q.学校に行かないことや、だらしない生活が、どうしても受け入れられない
A。親の会や本で情報を得ると考えが変わるかも 僕も「不登校は怠けや弱さ」という偏見を持っていました。でも、ただ悩むのをやめて不登校の親の会や本から情報を得たら、学校が合わない子もいるんだと思えるように。似た悩みを持つ誰かとつながって不安や愚痴を共有すると少し落ち着いて気持ちも変わってきますよ。(純一さん)
『サンキュ!』読者の体験談 学校に行かなくなったわが子の“今”
不登校のきっかけはそれぞれですが、不安な中でも好きなことや進路を見つけて一歩ずつ進むわが子に伴走する6人に伺いました。
勉強のプレッシャーで体調を崩し、五月雨登校に
なおこさん(46歳)/長男(中1:学校に行かなくなったのは小4) ●きっかけ 中学受験の塾の成績や学校での評価に強い不安を感じた様子。登校しようとするとゲップが止まらなくなり、吐き気や腹痛も出て「しばらく学校を休もう」と話しました。 ●当時の子どもの様子 教室など集団で授業を受けるのはつらそうで、小5までは行ける日だけ登校。塾もやめて自宅でWeb学習を自分のペースで進めていました。不安定な状態が続いたけれど習い事の水泳や将棋教室で学校以外の友達や大人と会ううち、少しずつリフレッシュできたようです。 【今は? 】自分で受験すると決めた私立中学に進学します 小6で入ったドッジボールクラブが楽しくて週3日登校するように。中学は公立を考えていましたが、息子が自ら受験すると決め、塾に3カ月間通って私立中学に合格。クラブや習い事など教室以外の場所で体を動かしたり人と交流したことがプラスに働いたのかもしれません。 【この経験でママが気づいたこと】 春から中学生ですが、不安を感じやすい子なので正直まだまだ心配。でも息子が自分で決めたことを心から応援して見守りたい。今は健康で笑顔でいること、そしてどんな形であれ自立してくれたらいいなと思っています。
友達関係や体質など複数の要因が重なって不登校に
チェリーさん(47歳)/二男(中1: 学校に行かなくなったのは小4) ●きっかけ 当初は「教室で発表するのが嫌」と言うだけで本人も理由がわからなかった様子。1年たって「友達が少なくて一人でいることが多くてさびしかった」と打ち明けました。 ●当時の子どもの様子 週1~2日の別室登校で勉強していましたが、1年たつとそこも通えなくなり市の支援教室へ。息子は“行かないといけない”という義務感で通っていた気がします。病院で起立性調節障害と診断され、朝起きられない体質も不登校に影響していた可能性があります。 【今は? 】得意なことが見つかり、前向きに 小6のとき親身で信頼できる先生が担任になり、遅刻や早退をしながらも教室で過ごせるように。小5で習い始めたプログラミングが得意でITかゲームの仕事に就きたいと言っています。この春小学校を卒業。「中学でどの部活に入ろうかな」と楽しみにしています。 【この経験でママが気づいたこと】 登校すると「よかったね!」と励ましたけど、かえって「学校に行かなきゃ」と思わせてプレッシャーになっていたかも。中学ではどうなるか不安で、静かに見守るのは難しいですがフラットに接するようにしたいです。