「もしかして男性更年期? それともED?」45歳を過ぎてから、固さが足りなくてヘタるように。更年期以外に考えられる3つの原因【専門家が解説】
40代になってから、「勃起力が足りない」「途中でヘタってくる」と感じたことはありませんか? 自覚症状があるのに放置していると、症状が悪化してしまう可能性もあるので注意が必要です。 【データ】セックスレスの割合は? 年齢別セックスの目的は? 今回は、「ED」の兆候を感じている男性のために、EDの原因や種類、病院受診の必要性、対策についてくわしく解説していきます。
Q. 45歳過ぎて、勃起力に自信がなくなってきました。「男性更年期」からくるEDでしょうか?
A. 「ED(勃起不全、勃起障害)」で悩んでいる方は、軽度のものを含めると日本国内だけでも1,800万人いるといわれています。 また、ご質問にあるように、男性更年期がEDの原因である場合も。男性更年期とは、男性ホルモンのテストステロンの減少により、関節痛や疲労感などの身体症状、不安やうつなどの精神症状、そしてEDなどの性機能症状があらわれるものです。 しかし、EDの原因はそれ以外にもあります。 続いては、EDのほかの原因について解説します。
Q. EDの原因にはどんなものがありますか?
A. EDの原因は複数あります。 主なEDの原因は以下の通りです。 ・器質性ED 脂質異常症、高血圧、糖尿病など、身体的な問題が原因 ・心因性ED 精神的なストレスが原因 ・混合型ED 器質性と心因性が合わさったもの たとえば、メタボリック症候群をはじめとする生活習慣病もEDの原因になります。 意外なところだと、睡眠時無呼吸症候群もEDの原因に。 睡眠の質が低下することによるテストステロン不足、自律神経の乱れなどが原因として挙げられます。 重要な点は、EDは局所疾患ではなく、全身疾患ということ。 からだ全体におよぶ不調が、性機能に影響を与えている場合があるのです。
Q. 軽度のEDでも病院に行くべきですか?
A. たとえ軽度でも、EDの可能性がある場合は、病院を受診しましょう。 診療科は泌尿器科です。 「いちいち面倒」「他人に相談するのが恥ずかしい」とためらわずに診てもらうことが肝心です。 前の項で解説したように、全身疾患の可能性もあります。 放置しておくとさらに病気が進行する場合もあるので、そのような隠れた病気のリスクを避けるためにも、医師に診てもらうのがおすすめです。 ▶つづきの【後編】を読む▶ EDの兆候を感じたら、自分でできる対策はあるのでしょうか。「年だから」とあなどってはいけないのはなぜなのか? また、症状のために試してみたい漢方薬についてもお伝えします。
あんしん漢方/薬剤師・漢方薬生薬認定薬剤師 碇 純子