能登大雨で緊急援助隊など出動「行方不明者の救出・救援に全力」 愛知県の大村知事が会見
愛知県の大村秀章知事は24日、県庁で定例記者会見に臨んだ。甚大な被害が発生している石川県能登地方の大雨への対応について、愛知県内から200人規模の緊急消防援助隊が出動している他、県警の広域緊急援助隊も100人以上が派遣されていると表明。「行方不明者の救出救助に全力をあげるとともに、被災地の一刻も早い復旧復興、被災者が1日も早く元の生活を取り戻せるよう支援を行っていく」と述べた。 【動画】愛知県・大村知事が会見(2024年9月24日)
「近いところが先行してしっかり救助活動やる」
今回は20日午後6時の降り始めから翌21日午後2時までの雨量が輪島市で498.5ミリと、平年の9月1カ月分の2倍余りに達する記録的な大雨だった。そのため能登半島北部を中心に土砂災害や浸水被害が多数発生。23日午後3時時点で死者7人、行方不明者2人、負傷者12人の被害があり、道路の寸断などで14地区56カ所が孤立集落となっている。 愛知県内からは21日午後3時過ぎに、名古屋市消防局の統括指揮支援隊が消防ヘリで石川県庁に入って活動を開始。その後、県内の9消防本部で編成した陸上部隊が陸路で石川入りし、工事作業員らが土砂崩れに巻き込まれた輪島市内の中屋トンネルで捜索活動に当たった。 同部隊は24日から2次隊が加わり、13消防本部の延べ46隊、約200人が出動している。また、県警の広域緊急援助隊は111人が派遣されて輪島市内で救出救助活動を実施、県警ヘリ1機も被災状況の情報収集に当たっている。さらに応急給水業務の支援として、名古屋市から給水車1台が珠洲市に派遣されている。 大村知事は「(石川県は)同じ中部圏域の仲間。私ども近いところがまずは先行してしっかりと救助活動をやる」と強調した。
経費倍増報道のアジア・パラ大会「固まった数字はない」
愛知・名古屋を主会場に2026年に開催予定のアジア・アジアパラ競技大会について、大会経費が当初見込みの約1000億円から約2000億円に倍増する試算があるとの報道に対しては、「(県などで作る組織委員会が)個別の競技ごとに経費を積み上げているが、(全体として)固まった数字はない」とした上で、「物価高騰などで(経費が)上がっていることは事実なので、その分については国に支援の要請を1年前からしている」と述べた。 また、建設を断念した選手村に代わり、民間ホテルとクルーズ船を宿泊場所とする現行案について、選手同士の交流の機会が減るなどとしてOCA(アジア・オリンピック評議会)側が再検討を求めていることについては、「(OCAと)相談しながら計画を作っていく」とだけ答えた。 (関口威人/nameken)