ほぼ無名の絶景スポット発見! 山間に突如現れる2.6kmのメタセコイア並木「巨神兵が隊列を組んで歩いていくようなイメージ」樹木医の遊び心が生んだ幻想的な風景 愛知・幸田町
ほとんど知られていない冬の絶景スポットを、愛知県内で目撃しました。 向かったのは愛知県幸田町。山間の道をしばらく行くと、突如、左右等間隔に木が植えられた並木道が現れました。しかも、この時期としては珍しい見事な紅葉です。 約2.6 kmにわたる紅葉の並木道。その間は信号もなく、ゆったりとした幻想的な時間が続きます。 幸田町 環境経済部 辻本隆哉さん: 「地元の人は“産業道路”っていうんですけど、特に名称はない道で『あそこはメタセコイアあるな』っていうくらい」
植えられているのは約380本のメタセコイア。市街地から南に離れた、山に囲まれた県道に並んでいます。普段は11月末ごろ紅葉するそうですが、今年は暑さの影響からか、ちょうど今が見頃なんだとか。 こんな絶景スポットなのですが、ちょっと問題が…。実は、PRらしいことはしていないこともあって、ほぼ知られていないのです。メディア関係の問い合わせも初めてだといいます。 実はこの道、隣の市に移動するための主要道路で、トラックなどの商用車がほとんど。駐車できるようなスポットもありません。
さらに、謎も多いのです。 幸田町 環境経済部 辻本隆哉さん: 「(いつからできたのか)いろんな人に聞いたが、ちょっとそこがわからない。何十年前かに植えられたということしかわからない」 私たち取材班も、地元議員や愛知県の道路管理事務所など、様々なところに問い合わせてみましたが、詳細は分かりませんでした。
調査が行き詰まり諦めかけていたとき、なんと急展開が。日本樹木医会から「当時担当した人がいる」との情報が入り、話を聞くことができたのです。 樹木医 原野幹義さん: 「それまで街路樹の計画を土木屋さんが決めていたが、ちゃんとした樹木の専門家で計画を見直してほしいと依頼を受けた」 蒲郡市に事務所を構える樹木医の原野さんは、27年前、愛知県から県内約40の道路の樹木を見直してほしいと依頼されました。幸田町の並木道は、その一つだったといいます。