《ルポ売春家族》「パチ屋で因縁→美人局スナックへ」「利率は10日で5割の金貸しも」…一家を支配した「女帝」が編み出した、驚くべき「シノギの手法」
村上直哉被告(26歳)をマインドコントロールすることで、隆一さん(当時54歳)の殺害を仕向けたとして、仙台地裁に懲役28年の判決を言い渡された村上敦子被告(48歳)。 【マンガ】追いつめられた女性が「メンズエステ」の世界で味わった「壮絶体験」 謎に包まれた「女帝」は、いかにして村上家を支配し、美人局という名のファミリービジネスを一代にして築き上げたのか。 現地で取材を進めるうちに、敦子被告は20代のころから周囲にいる人間を「駒」のように扱い、地元では「ヤバい女」として知られていたことが分かった。 前回記事『《売春家族のドンに懲役28年の判決》「口封じのために父親を殺害」一家を支配した「女帝」が22歳年下の義理の弟と共謀した「ヤバすぎる犯罪劇」』から続く。
敦子被告の「知られざる」生い立ち
「ニュースだと2008年ごろから売春させてたとか言われてっけど、その前から敦子は美人局してたよ。だから逮捕されたと知ったときは、昔から何ひとつやってること変わんねえべやって思ったんだ」 宮城県郊外に停めてある一台の車内で、敦子被告を古くから知る男性はアイコスの煙をふかす。窓から暮れゆく空を眺めながら、そう呟いたーー。 仙台市からおよそ40キロほど南下した位置にある、宮城県角田市。ここで凶悪事件の首謀者とされる敦子被告は生まれ育った。犯行現場となった柴田町や大河原町も隣接しており、この狭い地域で、彼女は人生の大半を過ごしてきた。 標高1800メートルを超える山々からなる蔵王連峰が望める自然豊かな地域だが、近年では少子高齢化が進んでいる。大学のキャンパスがある柴田町を除くと、若者の姿をほとんど見かけることはない。繁華街と呼べる場所もなく、駅前に数軒の居酒屋とスナックが営業している程度だ。夜になると街は静寂に包まれ、冷たい風が頬を伝ってくる。 そんな角田市の市街地から西に約6キロ離れた山間部の集落で、敦子被告は3姉妹の末っ子として生まれた。彼女を古くから知る飲食店の店主は、「まさかあっこ(敦子)があんな事件を起こすとはなあ…」と肩を落とす。 「あっこのお父さんは市内で寿司屋をやっててな。お父さんが寿司を握って、お母さんが接客してって感じだったから、3姉妹はほとんどの時間を寿司屋で過ごしてたんだな。 あっこはまだ小さかったから話したことねえけど、恵美ちゃん(市瀬恵美)は『おじちゃん、おばちゃん!』とか挨拶してきてさ、敦子とボール遊びして遊んだりしてたよ。お父さんとお母さんも仲良しで、寿司屋の営業が終わったらみんなで車に乗って家に帰ってた」
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