ダイキンや日清食品など5社、ウーブン・シティに参画…今秋にも始動するトヨタの実証都市
【ラスベガス(米ネバダ州)=奈良橋大輔、小林泰裕】トヨタ自動車は6日、静岡県裾野市で建設中の実証都市「ウーブン・シティ」が2025年秋にも始動すると発表した。ダイキン工業や日清食品などの5社が加わり、実証実験を行う。業界の垣根を越えて連携し、先進技術や生活に役立つサービスの開発に取り組む。 【図】ウーブン・シティ、第1期の完成イメージ
ウーブン・シティ
米ラスベガスで7日開幕する世界最大級のテクノロジー展示会「CES」に先立つ記者発表会で、豊田章男会長が説明した。
ウーブン・シティは約70万平方メートルの実証都市。研究者や起業家らが居住し、自動運転車両や人工知能(AI)、水素などを活用して社会課題の解決につながる発明を目指す。24年10月に第1期エリア(約5万平方メートル)の工事が完了した。25年秋以降にトヨタ従業員ら約100人が住み始め、将来は2000人程度に拡充する予定だ。
ダイキンは花粉のない空間を目指す実証を行う。日清食品は新たな食文化の創造に取り組む。「Z会の通信教育」を展開する増進会ホールディングスや、ダイドードリンコ、UCCジャパンも参画する。豊田氏は「異業種の強みを掛け合わせれば新たな価値や商品、サービスを生み出せる」と述べた。
一方、トヨタはウーブン・シティの計画を担う子会社が、ロケット開発を行う新興企業「インターステラテクノロジズ」(北海道大樹町)に約70億円出資したと明らかにした。ロケットの量産化に向け、生産技術や供給網の構築を支援する。