『朗希ポスティング容認』に米メディア驚嘆 「経済的メリットないのになぜ」 理由を日本文化の『リスペクト精神』にもとめる記者も
ロッテは8日(日本時間9日)、佐々木朗希投手(23)がポスティング(入札)制度を用いて今オフにメジャー挑戦することを容認したと発表。これを受け、米メディアは渡米を許したロッテの姿勢に驚きを隠せなかった。 ◆大谷翔平、佐々木朗希と親しげに肩を組む【写真】 米放送局MLBネットワークのジョン・モロシ記者は、番組「ホットストーブ」のホストから「なぜロッテは経済的なメリットがないのにポスティングを容認するのか?」と聞かれ、「それは『リスペクト』からであり、関係性のためだ」と論じた。 米FOXスポーツのベン・バーランダー・ホストも同じ論調で7日(同8日)、「私はロッテに『ブレーキを踏め』と言いたい。23歳という年齢のせいで状況は非常に複雑で、ロッテが今オフに佐々木をポスティングにかけるメリットは一切ない。戦力的にも契約的にも、手放す理由が一切ない。佐々木が25歳になるまで待てば、ロッテは50倍くらいのポスティング譲渡金を手に入れられるからだ。もしポスティングを容認するとすれば、理由は日本文化に象徴的な『リスペクト』によるものだろう」と語っていた。 大リーグの現行労使協定により、佐々木は2017年に23歳でメジャー挑戦した大谷翔平と同様に「25歳未満の国際FA」と分類される。そのため、今オフに渡米した場合はマイナー契約に限定され、契約金も最大700万ドル(約10億7000万円)止まり。その場合、ロッテが手にするポスティング譲渡金は20%の140万ドル(約2億1000万円)だ。 もし25歳になる26年オフ以降まで待っていれば、契約金は青天井。具体例としては、23歳だった大谷はエンゼルスとの契約金が230万ドル(約3億5000万円)、年俸54万5000ドル(約8300万円)だった。一方で、25歳まで渡米を待った山本は昨年12月、ドジャースと投手史上最高額の12年3億2500万ドル(約497億円)で契約。オリックスもポスティング譲渡金で史上最高の5062万5000ドル(約77億5000万円)を得た。 仮にロッテが同額の譲渡金を得るとすれば、これは前出の140万ドルの約36倍となる計算だ。
中日スポーツ