【選手権】因縁対決や「高卒海外組」に注目! 1回戦第2試合見どころ
12月29日、第103回全国高校サッカー選手権の1回戦15試合が首都圏内の8会場で行われる。ここではそのうち14時10分同時キックオフとなる第2試合の7試合について、みどころを紹介していきたい。 【速報ボード】第103回全国高校サッカー選手権大会 まずは埼玉県さいたま市の・浦和駒場スタジアム会場から。プレミアWEST勢の静岡学園(静岡)は、初出場の前回大会に続き選手権の晴れ舞台へ駒を進めた広島国際学院(広島)と対戦。J1川崎フロンターレ内定のDF6野田裕人(3年)、インターハイ優秀選手のMF10堀川隼(3年)、MF11加藤佑基(3年)など技術力の高い選手がそろう静岡学園に対し、昨年同会場での2回戦でその静岡学園を1-1からのPK戦で破った広島国際学院が堅守速攻を発動できるか。「因縁対決」の行方に注目だ。 同じく埼玉県さいたま市のNACK5スタジアム大宮会場も尚志(福島)と選手権過去3度制覇の東福岡(福岡)という好カード。すでにドイツ・ブンデスリーガ1部のみならずUEFAチャンピオンズリーグ出場も果たしている20歳のDFチェイス・アンリ(VfBシュトゥットガルト)を育てた仲村浩二監督が率いる尚志は、今季プレミアEASTで22試合28失点と粘るも21得点が響き、11位・プリンス東北に降格という苦い経験を、ドリブラーのMF7大内完介(3年)らを活かしつつ集大成の選手権で躍進に変えたいところ。「4-1-4-1」システムのアンカー役を張るMF6大谷圭史(3年)をはじめ攻守にバランスがよい東福岡との80分間は、一瞬たりとも目を離せない。 東京都世田谷区の駒沢陸上競技場会場では、5大会ぶり2度目の出場となる愛工大名電(愛知)と初出場の明誠(島根)が選手権初勝利をかけ対戦。愛工大名電はキャプテンの双子の兄DF4蒲地陽汰(3年)、同じく弟のMF7蒲地壮太(3年)の「蒲地ツインズ」、明誠はPK戦で絶対の自信を持つGK17富森悠斗、島根県大会5試合5得点のFW10池田龍心の2年生コンビが攻守の軸となる。 神奈川県川崎市のUvanceとどろきスタジアム by Fujitsu会場では選手権初勝利を期す東海大山形(山形)が第41回大会初戦・小田原(神奈川)戦での延長・抽選勝ち以来、なんと63大会ぶりの勝利を目指す松山北(愛媛)と対戦。3年生はMF10森隼人の1人だけという若いチームながら、愛媛県大会ではアイディアあふれる攻撃で次々と強豪を下してきた松山北が、GK1三澤幹大(3年)を中心に堅守を誇る東海大山形の守備を破れるかが焦点となるだろう。 千葉県柏市の県立柏の葉公園総合競技場では札幌大谷(北海道)が初出場・藤井学園寒川(香川)の挑戦を受ける。札幌大谷は来季からJ2昇格するFC今治内定のキャプテンMF10笹修大(3年)を中心に足下の技術に優れるが、対する寒川もキャプテンのMF7伊藤瑛規(3年)をはじめ、フットサルで鍛えた技術は確か。見ていても楽しい、やっていても楽しい試合展開が期待できそうだ。 千葉県千葉市のフクダ電子アリーナには来年早々に海を渡りイングランド・プレミア1部サンサウプトンでプロキャリアをスタートさせる日章学園FW14高岡伶颯(3年)が降臨。キャプテンとしてもチームをけん引する高岡が、キャプテンのDF4堀田昊生(3年)を中心に結束力を高める西目(秋田)の守備網を破り、自らの実力を証明するゴールをマークできるかに着目したい。 そして神奈川県横浜市のニッパツ三ッ沢競技場では、東北学院(宮城)と奈良育英(奈良)がぶつかることに。37大会ぶりに選手権の扉を開けた東北学院では橋本俊一監督とGK1橋本脩礼(3年)の親子鷹、奈良育英では奈良県大会6ゴールのFW9藤川陽太(3年)のプレーから各所に目を見張っていきたい。 【1回戦第2試合】 静岡学園-広島国際学院 尚志-東福岡 愛工大名電-明誠 東海大山形-松山北 札幌大谷-藤井学園寒川 西目-日章学園 東北学院-奈良育英