ブンデス降格危機→5位! 「自分たちも驚き」の躍進を引っ張る佐野海舟…逮捕報道に加え「レベルが違った」苦境から主力に急成長できた理由
「マインツでは一生懸命に戦えない選手は絶対に獲得しない。調子がいい時は好プレーができるけど、うまくいかないと気持ちが乱れるとか、サッカーに心から本気で向き合っていないというのが見えたら、ここでプレーするのは難しい。僕らには自分たちのスタイルがあって、確立されたアイデンティティとともに取り組んでいるんだ」 【写真】坊主頭がカワイイ佐野海舟18歳…“天才”と評された高校時代を見る!「相手に蹴られてもカラダを張る森保25歳」「三笘&久保の神ファンサに子供たちニコニコ」など森保ジャパン写真も こう語る言葉の主はヤン・ジーベルト。マインツの育成ダイレクター、U-23監督、そしてトップチーム監督を歴任した人物だけに、《マインツDNA》を深いところで知っている。
岡崎、武藤、佐野という系譜
ドイツ1部のブンデスリーガに所属するマインツでプレー歴がある日本人選手は、これまでに3人。元日本代表FW岡崎慎司(2013-15)、武藤嘉紀(2015-18)、そして今夏から加入した佐野海舟だ。どんな時でも自分の全力をピッチ上で表現しようと、まさに闘争心を具現化できる選手たちだからこそ、選手やコーチングスタッフ、首脳陣やファンから信頼を集めてきた。 マインツは2024年最終戦となるフランクフルト戦に、途中一人退場者を出しながら、粘り強い戦いぶりで3-1の勝利。5位でウィンターブレイクを迎えることになった。 強化部長のクリスティアン・ハイデルは「我々がここまでの躍進を遂げるとは多くの人にとって驚きだったことだろう。私たちにとっても驚きのことなのだから」と今季の戦いぶりを振り返っていた。
“まさか”の躍進を支える佐野
昨季降格の危機に瀕していたマインツが、ドイツサッカー界の盟主バイエルン、昨季CL決勝進出したドルトムント、そして圧倒的な攻撃力を誇るフランクフルトにそれぞれ勝利し、CLをも狙える位置につけているのだ。《センセーション》と表すドイツメディアがいるのも大いに理解できる。ファンにとってはなによりのクリスマスプレゼントとなったことだろう。 そんなマインツで佐野は現在、欠かすことのできない重要な存在となっている。15試合連続となるスタメン出場を飾ったフランクフルト戦では、開幕当初と比べると見違えるような姿を見せていた。 常に周囲の状況に気を配り、味方がどんなプレーをしようとしているのかを予測してポジショニングし、相手がどこを狙おうとしているかを察知して動き直す。ボールを受けたら効果的なプレーで攻撃にリズムをもたらし、チャンスメイクにも絡んでいく。
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