尾を引く新監督問題…辛子明太子「ふくや」のスポンサー撤退でJ1福岡に激震…「契約満了であり引退ではございません」の意味深メッセージ
パワーハラスメント歴のある金明輝監督(43)が就任したJ1のアビスパ福岡の主要スポンサーで、辛子明太子の製造・販売で有名な株式会社ふくや(本社・福岡市博多区)が30日に公式X(旧ツイッター)を更新し、来シーズンのスポンサー契約を更新しないと発表した。理由は「諸般の事情」としか記していないが、2007年から地元クラブの福岡を支え、2013年のクラブ消滅危機も救っている同社の突然の契約満了表明は、賛否両論を招いた新監督の就任直後のタイミングとあってSNS上を騒然とさせている。 【画像】最終決戦でJ連覇を決めたヴィッセル神戸のウイニングショット
主要スポンサーの突然の撤退に、福岡が大きく揺れている。 辛子明太子の製造・販売で広く知られる株式会社ふくやが公式Xを更新。2007年から務めてきた、福岡のスポンサー契約更新を見送ると表明した。 冒頭で「契約満了のお知らせ」と記されたポストは、次のように綴られている。 「2007年以来、弊社はアビスパ福岡様へのスポンサーを継続してまいりましたが、この度、諸般の事情により2025年1月31日をもちましてスポンサー契約が満了となりますのでお知らせいたします」(原文ママ、以下同じ) ふくやは同日をもって福岡を支援する商品の販売や、サポーター向けの各種サービスも終了すると表明。さらに福岡の本拠地、ベスト電器スタジアムで出店してきたスタジアムグルメも今シーズン限りで終了すると表明したうえでこう続けている。 「あくまでも『契約満了』であり『引退』ではございませんし、もちろん『移籍』など露ほども考えておりません。しかしながら現時点では今後について『未定』としかお伝えできないこと、ご理解をいただけますと幸いです。何卒」 含みをもたせる文面は、諸般の事情が何たるかを示唆しているといっていい。実際、ポスト内の画像の右端には縦書きで、なおかつまったく目立たない形で、いつかは戻ってくる、とサポーターへ伝えるこんな英文も記されていた。 <We wanna be back someday for all supporters> ポストで記された通り、2007年から福岡の主要スポンサーを務めてきたふくやの名前が一躍クローズアップされたのは2013年10月。福岡が深刻な経営危機に陥り、Jリーグ退会も余儀なくされる状況が明らかになったときだった。 運営資金として必要とされた約5000万円が決済不能になりかけた状態で、当時の福岡経営幹部は「最悪の場合、Jリーグから借金をして、勝ち点マイナス10となる状況も覚悟している」と表明して協賛金を拠出してほしいと要請した。それでも大株主の反応が芳しくなかったなかで、手をあげたのがふくやだった。 同社は数量、期間限定で「アビスパ福岡支援商品」を販売。売上金の全額を福岡に寄付し、そこへ個人や法人からの小口協賛金を加えた結果として資金繰りをクリア。経営危機を脱した福岡は、新たな経営体制のもとでいま現在に至っている。 さらにふくやは2011年から福岡のユニフォームスポンサーも務め、左腕に同社のロゴを掲出してきた。2021シーズン限りで一度撤退するも2023シーズンから復帰し、今シーズンはクラブの悲願だった初タイトル、2023シーズンのYBCルヴァンカップ制覇を表す星マークをロゴのなかに加えていた。同社の5代目社長、川原武浩氏(53)は取締役(非常勤)として福岡の役員に名を連ねている。 地元クラブの福岡を支えてきたふくやの契約満了に際して、同社の公式X中で「福岡応援担当」を務めてきた、社員とみられる人物もこうポストしている。 「今回の件については、私が知っている中では1番のサポーターでもある弊社社長が、すべてのサポーターの皆様に向けて、キチンと気持ちをお伝えすると申しておりました。もうちょっとだけお待ちいただけたら幸いです」