中年太りは他人事じゃない⁉「半年前の喪服が入らない」 40・50代で急激にくる【更年期太り】
「最近、急に太りやすくなった」という悩みはありませんか? 日本の女性は一般的に50歳頃に閉経を迎えるといわれてきましたが、昨今の研究では平均値は52歳であるとされ、閉経前後の5年間が更年期と定義されています。 【データ】更年期の始まりのサインと気づいた年齢は? 更年期にはからだや心のさまざまな不調に悩む女性が多いようです。 更年期女性の悩みのひとつに「太る・体重増加」があります。 今回は、更年期太りの対策法について「あんしん漢方」の薬剤師、清水みゆきさんに教えてもらいました。
喪服がキツイ!いつの間にこんなに肉が…
梨絵さん(51歳)の体験談です。 「夫の親族に突然の不幸があり、急にお通夜に参列することになったんです」 半年前、50歳になったのをきっかけに、年相応の喪服を新調していた梨絵さん。 「お通夜までに終わらせないといけない仕事や家事で忙しくて……お通夜の当日になって初めて喪服を着てみたら、おなか周りがぱつんぱつん。きつくて苦しくて」 買ったときは余裕があったはずなのに、なんと半年で、梨絵さんのおなかやお尻周りのサイズは劇的に大きくなってしまっていたのです。
みんなの視線が痛い……
梨絵さんは焦りましたが、すでに通夜当日。 「今から新しい喪服も準備できないし。なんとか、おなかをねじ込んで、ファスナーをあげることができたものの、下着の食い込みや段々になったおなかがくっきりと目立って……」 おなかを引っ込めて、バッグで必死に腹部を隠しながらお通夜に参列しましたが、周囲の視線が気になって仕方なかったそう。 「お焼香のときも、後ろからパツパツのお尻を見られている気がして……久しぶりに会う親族たちも、私をチラチラ見ているのがわかり、冷や汗が止まりませんでした」 梨絵さんは恥ずかしすぎて、まともに故人を悼むこともできませんでした。
他人事じゃない「更年期激太り」の原因
更年期になると、「最近太りやすくなった」と感じる女性が増えます。 この「更年期太り」の原因について詳しく解説します。 1.筋肉量と基礎代謝の低下 年齢を重ねると、筋肉量が減っていきます。 それに伴い、からだが消費するエネルギー量、基礎代謝も低下してしまいます。 基礎代謝とは、運動などでからだを動かしていなくても、呼吸や体温調整など生命維持に使われるエネルギーのことです。 更年期になると、筋肉量が減りやすく基礎代謝も低下する傾向にあるため、今までと同じ生活をしていても、エネルギーが消費されにくくなり、結果として太りやすくなります。 2.女性ホルモンの減少 更年期になると、脂肪燃焼をサポートする女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少します。 このエストロゲンの低下が原因で、とくにおなか周りに内臓脂肪がつきやすくなります。 さらに、ホルモンバランスの乱れにより、ストレスを感じやすくなり、食欲が増してしまうことも。 ▶つづきの【後編】を読む▶ 更年期太りを解消する方法は? 更年期太りにおすすめの漢方薬は?……についてお伝えします。
あんしん漢方/薬剤師・漢方薬生薬認定薬剤師 清水みゆき