子どもが夜なかなか寝ない…その原因は「夜」ではなく、「朝」にあった⁉️
子どもが夜なかなか寝てくれない、朝は起きてこない、日中も眠そうな時がある……。こういった“子どもの眠り”に関しての悩みを持つ人、多いのではないでしょうか? 質の良い睡眠は成長期の体つくりには必要不可欠なもの。でも、なかなかすぐには改善できない問題でもあります。そこで今回は、乳幼児睡眠コンサルタントである愛波あや氏による著書『忙しくても能力がどんどん引き出される 子どものためのベスト睡眠』(KADOKAWA)から、子どもの睡眠を整える生活のヒントを少しだけお届けします。 ◇ ◇ ◇
勉強も運動も! パフォーマンスの基本は睡眠
学校で友達と勉強をして、放課後は公園で遊び、帰宅後は夕飯を食べ、お風呂に入った後は自然と眠くなって布団に入る。以前はそれが小学生の姿だったように思いますが、今の日本ではそんな子どもの姿を見るのは難しいかもしれませんね。 小学生の子どもたち、特に中学受験を目指す子は学校から帰宅後、ランドセルから塾のカバンに背負い直し、そのまま21時近くまで塾で勉強を頑張っていることも。帰宅後、夕飯とお風呂を済ませたらあっという間に22時を過ぎてしまい、さらに勉強をして、寝るのが24時近くなるということもあるようです。 総務省の調査では、小学6年生の平日の平均就寝時間は22時3分で、スポーツ庁による小学5年生への睡眠時間の調査では、一番多い回答は「8時間以上9時間未満」でした。この結果を、国の推奨する小学生の睡眠時間(9~12時間)と照らし合わせると、「9時間眠れているから大丈夫」と思うかもしれませんね。でも9時間は最低の睡眠時間。日本の子どもは睡眠時間がもっと必要なのです。 睡眠時間が足りないと体調不良や精神的な不安、肥満を引き起こすと言われています。また、勉強していても、睡眠不足になると集中力や注意力が低下することでパフォーマンスが落ち、成績の低下にもつながるのです。さらに運動をしている子にとっても、睡眠時間が短くなるにつれケガのリスクが高まるという結果が出ています。 とはいえ、お母さんやお父さんが子どもの睡眠を軽視しているとは私は思いません。頑張る子どもたちの環境や持てる時間は容易に変えられないからこそ、なんとかその中で良い睡眠をとらせてあげたいと悩んでいる声を多く聞くからです。勉強も運動も、本領を発揮するためには基盤となる睡眠が大切です。だからこそ、「子どもにとってのベスト睡眠」をみなさんと一緒に考えていきたいと思うのです。