子どもが夜なかなか寝ない…その原因は「夜」ではなく、「朝」にあった⁉️
うちの子は大丈夫?脳と体を育む睡眠チェックリスト
「ねむり(睡眠)」は脳と体の基礎を作り、生きる力も育む大切なもの。日本の幼児から小学生、そして中高生は世界の子どもと比較すると睡眠の時間が足りていないと思われがちですが、実際はどうなのでしょう。 お子さんの生活を振り返り、以下の項目で当てはまるものがあれば、ぜひ睡眠と睡眠環境を見直してほしいと思います。 □朝、親が起こさないと起きられない □朝、起こしてもなかなか布団やベッドから出られない □目覚めた時に機嫌が悪い □学校に遅れてしまう □学校で居眠りをしてしまう □いつも疲れている □就寝時刻が22~23時と遅い □夜中に目を覚ます □週末に寝だめをしている □朝起きた時に頭痛・吐き気・めまいなどの症状を訴える □全身の痛み(頭痛、腹痛、腰痛、目の痛みなど)がある □友人や先生などとの対人関係のトラブルが増える □勉強ができなく(しなく)なり、成績が下がる
体内時計を整えるのは、「朝日」「定時起床」、そして「朝ごはん」
夜になると眠くなり、朝になれば目が覚める。この人間のサイクルはどうして起きていると思いますか? これには「体内時計」が大きな役割を果たしているのです。 アメリカ人科学者のホール、ロスバッシュ、ヤングが体内時計に指示を出す遺伝子を突き止め、2017年にノーベル生理学・医学賞を受賞して話題になったので聞きなじみがあるのではないでしょうか。体内時計は「概日リズム」とも呼ばれ、私たちの体内の時間を調整するシステムのこと。24時間周期の昼夜の変化に合わせ、体がその時間の適切な状態になるようにコントロールをするものです。だから夜になればメラトニンという睡眠を促すホルモンが出て自然に眠くなり、朝になれば体が活動できるような状態に変わるのです。 しかし私たちの体内時計は、1日約24時間10分の周期で動いています。でも1日は24時間ですよね。つまり、人間の体内時計の周期は24時間よりも少し長いのです。だからどこかでこのズレをリセットしなくてはいけません。そのリセットに必要なのが「朝日を浴びる」「毎日同じ時間に起床する」「朝食を食べる」なのです。これらができていれば、体内時計が1日24時間に合わせてきちんと働いて、日中眠くなることもなく活動できます。