無課金おじさん、自身に憧れ射撃始めた少年に“神対応”「未来のチャンピオンだ」
今夏パリ五輪の射撃混合エアピストルに特別な装備を着けないシンプルな姿で出場して銀メダルを獲得し、「無課金おじさん」として世界的に話題となったユスフ・ディケチ(51)=トルコ=が4日、東京・新宿区の日本オリンピックミュージアムを見学した。 来館時には居合わせたファンからのサインや写真撮影の申し出に快く対応。日本ライフル射撃協会の松丸喜一郎会長の案内で、パリ五輪に出場した日本代表選手ゆかりのグッズの展示や五輪の歴史を紹介したコーナーなどを興味深そうに見ていた。約1時間の滞在を終え「とても美しいミュージアムだ。ここに来場される若者たちに、新しい目標を見せることができる。ここが初めの一歩になり得る」と語った。 ミュージアムでは、常設で設置されている射撃体験のシミュレーションゲームにも挑戦した。左手をポケットに入れたスタイルを披露し、5発で計51・1点の高得点をマーク。「小さい子供でも安全に練習することができる。素晴らしいゲームだ」と笑顔だった。 パリ五輪で自身の姿に憧れて射撃を始めたという少年との対面も実現した。「未来のチャンピオンだ」と肩を抱いて写真撮影に応じるなど“神対応”。「若者や子供たちのアイドルになる、いいモデルになれるというのはとても素晴らしい感情を引き起こす。自分がスポーツを始めるきっかけになれたことは光栄。私は射撃競技を28歳の時に始めた。彼らも努力すれば成功することができると思っている」と優しいまなざしを向けた。 ディケチは日本協会の選手強化事業の一環として3日から8日まで滞在する。来日は21年東京五輪に出場して以来、3年ぶり2度目。栃木県で強化指定選手への特別講習会を開くほか、日本とトルコの親善大会への出場も予定している。
報知新聞社