白毛馬初のJRA芝ダート重賞覇者 衰え知らずの8歳馬がAR共和国杯で史上4頭目の偉業に挑む
再び偉業にチャレンジだ。「白毛のアイドル」ハヤヤッコ(牡8、美浦・国枝栄厩舎)がアルゼンチン共和国杯(3歳上・GII・芝2500m)で重賞3勝目を狙う。 【写真】ハヤヤッコこれまでの軌跡 ハヤヤッコは父キングカメハメハ、母マシュマロ、母の父クロフネの血統。祖母は白毛一族の祖として知られるシラユキヒメ。ソダシやママコチャはいとこ、メイケイエールはいとこの子どもにあたる。 ここまで41戦6勝。2歳のデビュー当初は芝を走っていたが、4戦目からダートに切り替え、3歳時のレパードSで重賞初制覇。4歳時にブラジルC、5歳時にスレイプニルSを制するなど、ダート中距離路線で活躍した。そして6歳時に芝に再転向。2年前の函館記念で白毛馬では初となる芝ダート両方でのJRA重賞制覇を達成している。 その後は勝利に手が届いていないが、大きな衰えはない。昨年末の中日新聞杯では58.5kgのハンデも影響したのか、13番人気の低評価だったが、後方から大外を強襲。勝ったヤマニンサルバムには届かなかったが、3/4馬身差の2着に食い込んだ。そして4走前の金鯱賞でも後方からジワジワ伸びて4着に健闘。昨年の菊花賞を制したドゥレッツァからは僅かに0秒3差の力走だった。その後は2戦連続で2桁着順だったものの、前走のタイランドCが見せ場十分の3着。GIIなら展開一つで上位争いできていい。 無事これ名馬というべき記録もかかる。JRAの2~3歳の世代限定重賞勝ち馬が、8歳で平地重賞制覇となれば偉業。86年以降に限ればダンスインザモア、フェイムゲーム、マカヒキに続いて4頭目となる。決して楽な戦いにはならないだろうが、6年5カ月前にデビューを果たした東京での激走を期待したい。