ブランケットといえば「PENDLETON(ペンドルトン)」アメリカ文化を象徴するブランドの160年を超える歴史を紐解く
ブランケットやシャツなど良質なウール製品で知られる「PENDLETON(ペンドルトン)」。その歴史は古く、“世界最古のアパレルブランド”と呼ばれるほどで、ブランドの存在そのものが、アメリカ文化を象徴しているといっても過言ではない。 今回は美濃屋株式会社TK-1セールス・マーケティング・EC担当の遠藤 弘隆さんに「PENDLETON」の歴史と定番アイテムについて伺った。
「PENDLETONは1863年にアメリカ、オレゴン州でスタートします。創業者のトーマス・ケイというイギリス人がアメリカへやってきて、縫製工場を作るのですが、そこでネイティブアメリカンの人たちが交易をするためのブランケットを作ったのが最初の頃の事業になります。
その製品はクオリティが高く、非常に喜ばれたそうです。というのもブランケットはネイティブアメリカンの人たちにとって特別なもので、赤ちゃんが生まれたときや、埋葬するときなどに体を包むのに用いられるアイテムなので、ただ体を温めるだけのものではなく、もっと特別な意味のあるものとして捉えられています」
160年で培った技術を受け継ぎ、現在も続くmade in USA
ここからはPENDLETONのもの作りについて伺っていこう。いまではブランドビジネスも大きくなり、生産拠点もいくつかあるが、創業から変わらず受け継がれるmade in USAへのこだわりについてお話しいただこう。
「創業の土地にいまも本社と工場を構えています。もちろん建物や織機などは新しくなっていますが、今も動いている昔の機械もあります。
ピュア・ヴァージン・ウール(無加工の羊毛)を紡績し、染め、織り、製品にしていくという、すべての工程を自社で行える体制になっています。
糸作りから製品までを自社で賄うというのは、近年アメリカではかなり少なくなってきていると思います。そんななか、160年で培った技術を絶やさずに受け継ぎ、そして進化させながら作られるPENDLETONのアイテムは、色の鮮やかさや生地の柔らかさなど、他では真似のできないようなクオリティの高さが特徴となっています」