やっぱり、生で見たくなっちゃうじゃないですか――坂井真紀が「推す」NBA、そしてバスケW杯
スポーツ選手が引退するまでの姿に学ぶ
年齢を重ねると多くの人は新たな挑戦を躊躇しがちだが、坂井はあくまで自然体。まだまだ学ぶことも、反省することも多いとする。 「この年齢になれば、もっといろんなことがわかっていると思っていました。でも、実際はそうじゃなくて常に学ぶ日々。それなら恥をかくことも恐れずにやっていった方がいいかなって」 大好きなNBAやバスケを見ることが、自身の人生や仕事に繋がることもあるのか。 「日々の活力に確実になっています。どんな職業でもその生き様が仕事に表れますよね。選手の生き様、特にスポーツ選手には引退する時が来ます。選手がデビューしてから引退していくまでの姿を見ていると映画やドラマでは表すことのできない人生の喜び、悲しみがあり、その姿から大きな学びと力をいただき、仕事にも人生にも繋がっている部分はひとつあると思います」 9月2日からは舞台『橋からの眺め』(東京芸術劇場など)に出演する。20世紀を代表するアメリカの劇作家アーサー・ミラーの社会派ドラマで、英国内外で活躍するイギリスの演出家、ジョー・ヒル=ギビンズが日本で初演出をする注目作だ。 「いろいろ挑戦させてもらっていますけど、海外の演出家とのお仕事も翻訳劇も初めてで、まだまだ初めてのことってあるんだなとしみじみと思っています。どんな風になるか、は不安と期待でいっぱいですが、まずは演出家のジョーさんに身を委ねて、思い切って飛び込んでみようと思っています」 ちょうど日本代表がW杯の1次ラウンドを戦っている頃、坂井は舞台の稽古の真っ只中だろう。それでも稽古に勤しみながら、日本代表の動向も気にしている坂井の姿が目に浮かぶ。 ___ 坂井真紀(さかい・まき) 1970年、東京都出身。92年、テレビドラマ「90日間トテナム・パブ」で俳優デビュー。その後は、CM、ドラマ、映画、舞台で幅広く活躍。09年、映画『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』で日本映画批評家大賞助演女優賞し、第23回高崎映画祭特別賞を受賞。23年はテレビドラマ『だが、情熱はある』(日本テレビ)、『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』(NHK)などに出演。現在、出演映画『逃げきれた夢』『水は海に向かって流れる』『銀河鉄道の父』『ロストケア』が劇場公開中。8月25日より『春に散る』、10月6日より「アナログ」、12月1日より「MY(K)NIGHT」が全国公開を控えている。ほかに年内は出演舞台『橋からの眺め』は、9月2日~24日の東京芸術劇場プレイハウスを皮切りに全国4都市で公演予定。