普段温厚な人が、酔ったら突然キレだす理由…「酒で性格が豹変するタイプ」の脳で起きている危険な症状
■脳1つに「3体」生物がいる 脳は、進化という観点でいえば、3つの層で成り立っている。そして、この3つはアルコールとストレスの影響を受けやすい。 例に挙げたディナーパーティでは、3つの層の状態がはっきり表れていた。ピェテルは3つのふるまいと、3つのコミュニケーション・モードを示していた。 私たちがどんな言動をとるかは、そのときに脳のどの層が使われているかで決まる。いってみれば、頭のなかには3つのコミュニケーション部門があるのだ。 心理学者のヤン・サンドグレンは、著書『ピラミッドを広げよう Sprid pyramiderna』(未邦訳)のなかで、この3つのコミュニケーション部門について書いている。これは、ポール・マクリーンが提唱した脳の3つの層と同じだ。つまり、「脳幹(爬虫類脳)」「辺縁系(ほ乳類脳)」「新皮質と前頭前皮質(大脳皮質と前頭葉)」だ。 本書は、このサンドグレンの説にヒントを得て、脳の各層の働きを解説する。脳の仕組みをイメージしやすくなり、日常生活において脳がどのように働いているか、よくわかるはずだ。(つづく) ---------- レーナ・スコーグホルム 行動科学の研究者。講演家、教育者。年に80回近く講演や講義を行い、スウェーデンで最も人気のある講師100人の1人に選ばれた。25年にわたり研究を続ける脳科学にもとづいた人づきあいのメソッドは、職場や私生活で今すぐ役立つツールとして、高く評価されている。『The Connection Code』(Bemotandekoden:konsten att forsta sig pa manniskor och fa ett battre liv.)は、スウェーデンで発売と同時に売上ランキング上位に入り、ベストセラーとなった。 ----------
レーナ・スコーグホルム