40代男性記者がVTuberやってみた 現役VTuberから学んだ「なりたい自分になれる」魅力
聞いたことはあっても、実態がよくわからない。VTuberってどんな人? どんな活動? プロの助言を借りながら、機械音痴の40代男性記者が挑戦。果たしてリスナーは現れるのか。ドキドキの配信スタートです。AERA 2024年12月16日号より。 【写真】『ことりゆうい』さんとリスナーとの交流イベントの様子 * * * VTuberが何たるかはやってみないとわからない。右も左もわからぬ赤子のような状態ながら「よし! VTuberになってみるか」と、40代の中年記者は何の覚悟も目標もなく、お気楽に手を出してみた。 記者は自慢ではないが、コンピューターには滅法弱い。モニターだ、マイクだ、この機材がどうだとレクチャーされてもちんぷんかんぷんだ。スマホ1台でどうにかならないか。インターネットで検索してみると、スマホのみで誰でも簡単にVTuberとして配信ができるとの触れ込みの人気アプリを見つけた。 VTuberといえば、きらびやかなアニメ調のアバター(キャラクター)が特徴だ。イラストを用意しなければ始められないのならお手上げだが、アプリ内でアバターも手軽に作れるという。性別、頭身、髪形、髪色、眉、目、鼻、口、服装、アクセサリーの有無など、組み合わせは自由自在だ。 ■女性アバター誕生! アバターとはいわば分身だが、性別は女性を選択した。理由はVTuberといえば「愛らしい衣装に身を包んだ女性キャラクター」というイメージがあったから。実際、人気VTuberの多くは女性のアバターで、かわいらしく親しみやすい印象だ。2時間かけてキャラクターを作り上げ、名前は会社の所在地と本誌のアナグラムから「築地RAEA」とした。読みはレイア? ライー? 自分でもよくわかっていないが、それらしい雰囲気は出ているだろう。 次は声だ。女性の外見なのだから声も女性がいい。リアルタイムの配信ではスマホのマイクが地声も拾ってしまうため、パソコンの無料ボイスチェンジャーソフトで女性の声に変えることにした。手順としては、まずパソコンに話しかけて録音した記者の雑談を女声に変換し、その録音データをスマホに向かって流す形だ。人気者になるためには多少の手間は仕方がない。