ベーシックから高価格帯まで…「ドライヤーの選び方がわからない」美容師が教える〈外せないポイント2選〉
重たいドライヤーを使うと、髪がバサバサになる!?
まずは「収納のしやすさ」について。ドライヤー本体がコンパクトな大きさかどうかは、重要な課題です。洗面所の収納はどうしてもキツキツになってしまいがちですし、加えてほとんどのドライヤーはL字型。折り畳める形であれば収納場所が小さく済みますし、旅行など出先に持ち込めるメリットもあります。 そして同様に重要なのが、「ドライヤー本体の重量」です。 機能を重視し過ぎて重たいドライヤーもありますが、これはオススメできません。なぜなら、ドライヤーが重いとすぐ腕が疲れてしまうからです。 自分の髪に熱風を当てる場合、腕を肩よりも上げて構えたり、左右に風を振り分けたり、なにかとめんどくさい。そして腕が疲れてしまうと、顔より下から吹き上げるように乾かしてしまいがちですが、これはオススメしません。なぜなら「下からの風」で乾かすと、髪はボサボサになるからです。 下から吹き上げるように乾かすと、風にあおられて長い髪の毛に含まれている短い毛がファサファサと表面に出てきます。すると、髪の毛全体がボサボサな印象になってしまうのです。対して、「上からの風」で振り落とすように乾かすだけで、短い毛は悪目立ちせず、髪はツヤツヤになります。 ドライヤーが重いと下からあおるような乾かし方になりやすいため、折角いいドライヤーを使っても台無しなのです。
高機能ドライヤーは2万円以上を選ぶべし! 選ぶ時の注意点は2つ
先述した通り、高機能ドライヤーはいいモノを選べば効果を実感できる、費用対効果の大きいアイテムです。 しかし、各メーカーも「安く買いたい」というニーズに合わせ、効果をグレード分けして複数のドライヤーを用意しているのが現状です。グレードの違いによって効果はピンキリで、安易に低いグレードのものを選ぶと、わざわざ投資する価値がなくなってしまいます。 迷ったらメーカーのエントリーモデル(初めての方に向けた型)を選ぶのが無難ですが、筆者の体感では、最低でも2万円以上のものを選ぶようにする方が効果を実感でき、満足度が高いと思います。 そして、選ぶ際には気をつけたい2つのポイントがあります。 まず1つ目は、「ツヤツヤになる」効果を重視した高機能ドライヤーの構造上、「風力と熱」が弱くなってしまうことです。ドライヤーは「風力と熱」がパワフルである方が、早く乾きます。「風力と熱」が弱い高機能ドライヤーは、お子さんの髪を乾かす場合には「熱いっ!」と嫌がられることが少ないなど、プラスにも働きますが、当然、乾くまでの時間は遅くなってしまいます。 2つ目は「音」です。「風力と熱」が弱くなることをカバーするために、強風のモーターを搭載している高機能ドライヤーも多く出ています。しかし、結果として「モーター音」が大きくなりやすく、中には甲高い音が鳴るドライヤーもあります。 ただでさえ大きな音の鳴るドライヤーは、ご家庭ではペットが嫌がってしまったり、テレビが聞こえなくなったりするなどのデメリットがあります。我が家でも、赤ちゃんを起こさないように、深夜のドライヤーにはかなり気を使っていますが、「ツヤツヤになる」効果の代償として音が大きくなってしまうことを考慮しましょう。 次点として、メーカーの「アフターケア」についても意識することをオススメします。というのも、「壊れるまで、長く使い続ける」が当たり前だった従来のドライヤーとは異なり、高機能ドライヤーは故障しやすい傾向があるからです。 各社の故障した際の「問い合わせ先」や「カスタマーセンター」の充実具合は、千差万別です。「そもそも電話受付が無い」「HPを検索しても問い合わせフォームに行きつかない」「修理依頼したら◯週間かかる」など、メーカーによっては対応が不十分なこともあり得ます。 高機能ドライヤーは高額になりますから、購入後も安心して使えるモノを意識して選ぶのが良いでしょう。