ジャクリーン・ケネディのウエディング・ドレスが初めてオークションに出品へ
ジャクリーン・ケネディが、夫であるジョン・F・ケネディ暗殺からわずか5年でギリシャ人海運王アリストテレス・オナシスと結婚したときは、世界中が衝撃を受けました。結婚式が行われた1968年10月20日当時、ジャッキーは38歳、オナシスは62歳。オナシスが所有するギリシャのスコルピオス島で、ジャッキーの子どもたちであるジョンとキャロラインとともに、少人数でのセレモニーを執り行ったのでした。 ケネディのファーストレディとしての自分と決別し、ジャッキー・オナシスという新しいアイデンティティを受け入れる際に彼女が選んだのは、ヴァレンティノのオートクチュールコレクションのドレス。クリーム色で膝丈のプリーツスカートが特徴で、シフォンとレースの布を重ねたものです。ヴェールのかわりにジャッキーが身につけたのは、彼女らしく盛り上げた髪に結んだリボン。 このブライダルルックが初めてオークションハウス、ボナムズで競売にかけられることになり、8,000ドル(約120万円)から12,000ドル(約180万円)の値がつくと予想されています。
「クラシック・ラグジュアリー」をテーマとする今回の競売では、ケネディ夫妻の息子であるジョン・F・ケネディ・ジュニアが所有していたカルバン・クラインのスーツも含まれます。これは、ジョンの妻、キャロライン・ベセットが広報として働いていた同ブランドから購入したもの。こちらは、2,000ドル(約30万円)から3,000ドル(約44万円)の値がつくのではないかとのこと。 「アリストテレス・オナシスとの結婚式で着用したジャクリーン・ケネディのウエディング・ドレスと、ジョン・F・ケネディ・ジュニアのタキシード、スーツ、コートを同時に提供できるのは稀に見る光栄です」と語るのは、ボナムズのハンドバッグとファッション部門の長であるマリッサ・スピアーさん。 「ケネディ家はまちがいなく、アメリカの現代史において最も卓越した一族です。ジャクリーン・ケネディの1968年のクチュールアンサンブルは、世界で最もスタイリッシュな女性のひとり、ジャッキー・Oの誕生を記念するファッション史の重要なピースであるばかりでなく、ヴァレンティノの歴史における重要なデザインを紹介するものでもあります」
また、スピアーズさんによると、ジョン・F・ケネディ・ジュニアのスーツは、彼の親しい友人であり、1999年にケネディ氏が非業の死を遂げた後にその財産を相続した、サーシャ・シェルメイエフが所有していたもの。また、ジャッキーのウエディング・ドレスは、オナシスの所有していたヨット、クリスティーナ号に関わっていたカップルの手元にあったもので、「ジャッキー・オナシスとこのカップルは友達になり、1994年に彼女が亡くなった後でドレスが贈られました。以来、彼らが所有するところとなっていたのです」と、説明しています。
From:TOWN&COUNTRY Translation : Mayuko Akimoto