イスラエル軍、超正統派ユダヤ人が初の入隊
(CNN) イスラエルで、ユダヤ教の戒律に厳格に従うユダヤ教超正統派の約50人がイスラエル軍に入隊した。イスラエルでは、数十年にわたる超正統派に対する事実上の兵役免除が撤廃されていた。 イスラエル軍は5日、声明で、同日の終わりまでに、さらに約100人の超正統派の新兵が予備役として入隊する予定だと述べた。 イスラエル軍は、5日に入隊した2個中隊は、超正統派による旅団の創設に向けた第一歩だとし、特に戦争の要求から生まれる作戦上の必要性を踏まえると、軍における超正統派の任務を拡大する重要な節目だと述べた。 イスラエルは、イスラム組織ハマスや、レバノンの武装組織ヒズボラ、イランが後ろ盾となっている中東で活動する組織との1年以上にわたる戦闘で、軍が疲弊。こうした状況を受けて、徴兵年齢に達した超正統派のユダヤ人を入隊させる方向にかじを切った。 イスラエルの最高裁は昨年6月、超正統派のユダヤ人に対する兵役は免除できないとの判断を下していた。 超正統派ユダヤ人に対する兵役は、ネタニヤフ首相が連立政権維持のために頼っている支持層からは非常に不評だ。 超正統派のユダヤ人数千人が徴兵に対して抗議しているほか、徴兵を受け入れない人もいる。 イスラエル軍は昨年11月、徴兵に応じない1126人に対して逮捕状を出していた。