まんぷくクランクアップセレモニー 安藤サクラ、長谷川博己の質疑応答全文
「家族が『行っておいで』と言ってくれたあの時間がなければ」
──ヒロイン発表会見の時に泣かれていて、いまの笑顔がすごく印象的なんですけども、そのまま10か月前の自分に対してどう思うのか。今後この経験をどう生かしていきたいか。キッズスペースの使い心地はどうだったか。 安藤:10か月前の私、そう、あの時は不安をあの瞬間に大きな不安を大きな覚悟に変えた瞬間でした。でも、さっき言ったようにすぐにそれはここにいらっしゃるスタッフ、キャストの皆さんの温かさで、そんな不安も覚悟という重いものもすぐになくなっていきました。 だから、あの時の覚悟と家族が「行っておいで」と言ってくれたあの時間がなければ、いまこんな風にやれてないので、本当にこの時、背中を押してくれた家族にありがたいなという感謝の気持ちがありますし、そして私をヒロインに迎えるなんていうのはそれこそ覚悟がいることだったんじゃないかと思うんです。それは本当に私を選んでくださってありがとうございますという気持ちでいっぱいです。
今後生かしていきたいということは、まんぷくの撮影で、作品に福子という人物に向き合うことで、そして、たくさんの幅広い登場人物の方と出会い、すばらしい俳優さんの姿を間近で見ることができて、一緒にお芝居することができて、自分の女優としてというよりかは、自分自身の人間としての視野とか感覚の幅というのが広がった。自分の知らないことが毎日いっぱい目の前で起こるというか、それが本当にすごく豊かな時間で。 もちろんこの時代に、こんなにきちんと向きあったこともないですし、自分が本当に小さいものをみるすべてのものを見る感覚が広くなったというか。その感覚をきちんと持ち続けたいなと思います。やっぱり女優さんとして、松坂慶子さんとこんなに長い時間を共にすごして、間近で松坂さんとお芝居できたというのは、すごいことだなって思います。すごいたくさんのことを学びましたし、憧れますね。すごいものを見させていただいたと思っています、うまく伝えられないですけど。 キッズスペースは、そういう場所を設けてくださった皆様と、本当にうちの子どもと愛情を持って接してくださった皆様に驚きを隠せません。こんなことってあるんだって。なんかみんなで愛情を持って育ててくださったので。これは一生、彼女にとっても私にとっても大切な時間だったので、絶対に変な道にそれないように責任持って今後も育てていきたいと思います。