懸命のリハビリからようやく光…西武・森脇 「右上腕動脈閉鎖症」手術からプロ人生懸け7年目へ
ようやく光が見えてきた。昨年の8月に「右上腕動脈閉鎖症」の手術を受け、懸命なリハビリを続けてきた西武の森脇亮介投手(32)が野球ができる喜びをかみしめながら来季、プロ野球人生を懸けた7年目に挑む。 昨年7月12日のソフトバンク戦(北九州)で登板を終えると右腕が上がらなくなった。右上腕に血栓が詰まり、携帯電話すら持てない状況となり、翌13日から緊急入院。待っていたのは車椅子での生活だった。 「ショックだった。前日まで投げていたのにギャップが凄すぎて…。泣きそうになるくらいメンタルがきつかった。何しているんだろう、と」 一時はどん底まで気持ちが落ちんでも、諦めなかった。過酷なリハビリ生活を乗り切った。「びっくりするほど体がなまっていて、ボールを握る感覚もなかったけど、いろいろ考えればプラスになった。外に出たら風が吹いていたことを覚えていますね」。2カ月半の入院生活を終えて、マウンドに帰ってきた。 5月25日の3軍戦で実戦復帰。昨年11月に育成再契約を結んでいたため、3桁の背番号「127」を背負って右腕を振った。その後、2軍戦でも2試合に登板するなど計10試合以上を投げた。秋季キャンプでも積極的にブルペンに入り、「今年の中でも凄くいい感覚があった」と徐々に状態は上がっている。 来季は再び支配下登録を目指してスタートする。20年から3年連続で40試合以上登板の実績があっても、「駄目だったら、ユニホームを脱がないといけないくらいの気持ちでいる」と覚悟を決めている。(記者コラム・福井 亮太)