「フィッシング詐欺」の手口が、ヤバめに進化中!「ヤマト運輸を装ったメール詐欺」が巧妙すぎて腹が立ってくやしい!…引っかかった人とは
ネットショッピングの普及や決済方法の多様化により我々の生活が便利になった反面、フィッシング詐欺の手口も巧妙化の一途を辿っている。消費者が次々にアヤしい襲撃をかわしても、犯罪者は常に新たな手口で騙しを仕かけてくるのが現状だ。 危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は、最近の詐欺についてこう警鐘を鳴らす。 「急速にキャッシュレス化やネットショッピングが浸透し、一般の方々がさまざまな支払い方法や買い物先を持つようになりました。便利になった反面、決済一件ごとの確認やどこで何を買ったかの記憶が追いつかず、詐欺対策が覚束ないという人もいるのではないでしょうか。 最近の詐欺は手口が巧妙。本家と瓜二つのサイトまで構築し、ユーザーを安心させて個人情報を入力させるなど高度なやり口の詐欺も珍しくはありません。面倒でも、メールに添付されたURLは開かず公式を確認する、決済の確認は一件ごとにしっかりと行うなど、警戒を強めましょう」 今回取材に応じてくださったのは、直近1年以内にフィッシング詐欺に遭われたという3名の方。最初の方は、最近急増中という噂の詐欺に引っかかったという。 「詐欺に遭ったのは今年の夏です。お盆前でバタバタ忙しくしている時にやられてしまいました」 こう話すのはサービス業勤務の坂越ほのかさん(仮名/30代)。 「ヤマト運輸から『荷物を届けられなかった』というメールが届いたんです」 荷物が届く予定自体はあったのだろうか。 「年中amazonや楽天、アパレルのショッピングサイトなどで買い物をしているので、ヤマトからもしょっちゅう荷物が来ます。その時も、『あ、あれのうちのどれかよね』とあっさり信じてしまいました」 amazonなどから「アカウントに異常が見つかった」とのメールが届くフィッシング詐欺は、数年前から数多く報告されているが、最近は運送会社を装ったメール詐欺が増えているようだ。 「私は知らなかったですし、そんなメールが来たのは初めてでしたよ」 メールの文面には、再配送を希望する顧客のためのリンクが添付されていたという。 「オンラインで再配送を希望するという所をタップしてしまいました」 リンクから飛んだ先には個人情報を入力するページがあった。このページを見ると「詐欺では?」と疑う人も多いと思うのだが、ほのかさんはつい入力してしまう。 「タイミングが悪かったとしか言いようがありません。その時は、たまたま新しく会員登録したサイトなどがいくつかあって、入力慣れしていたこともあり、なぜかあまり物を考えずに入力してしまったんです」 急いでいたこともあり、早く対処してしまいたいと思ったほのかさん。個人情報を入力したあと、どうなったのか? 「特に何も起こらなかったので、再配送の手続きができたと思い込んでしまったんです。バカだなあと思うんですけど、ちょっとした気の緩みとしか言いようがないですね」 忙しさにかまけて、その出来事を忘れていたほのかさんは、後日クレジットカード会社の明細に身に覚えのない利用履歴を見つけることになる。