9・29代々木で卜部功也が引退セレモニー。兄・弘嵩との2試合を振り返り「兄弟対決は本当におすすめしない」【K-1】
K-1が8月9日、都内で会見を行い、K-1 WORLD GPライト級とスーパー・フェザー級の2階級制覇王者である卜部功也(ALONZA ABLAZE)の引退セレモニーを「K-1 WORLD MAX 2024」(9月29日、東京・国立代々木競技場 第二体育館)で行うことを発表した。 卜部は今年3月に行われた「K-1 WORLD MAX」で約2年8カ月ぶりの試合に臨み、鈴木勇人と対戦。ダウンの奪い合いとなる激戦の末、判定負けを喫し、6月8日に自らのSNSで引退を表明していた。 会見の冒頭で卜部は「私、卜部功也は3月20日の試合を最後に現役を終えることを決意しました。15年間という現役生活でしたが、本当に刺激的で熱い現役生活を過ごせたと思います。これも応援していただいているファンの皆様、関係者の皆様のおかげだと思っています。今後は今、ALONZA ABLAZEというチームを率いているんですが、そこの選手がK-1やKrushを代表するような選手になってくれることを期待して、育てようと思っているので、皆様には期待してほしいです。以上です」と挨拶した。 引退を決意した理由についてはジムの会長との二足のわらじで満足のいく練習ができないことを挙げつつ「本当は2階級制覇したくらいで正直やめようと思っていた」と明かした。「まだ見たい」という周囲の声がある中、メンタル的に不安定になっていた時に「新しいことにチャレンジしたい」ということでジムをオープン。その中で会員や若い選手たちに自らが頑張る姿を見せたいという思いからジムオープン後もリングに上がり続けていたという。そして「最後に鈴木勇人選手と戦った。“もう1回やってやろう”という気持ちがあったが、負けて介錯されたような感じだと思う。そこですっきりした」などと語った。
一番頭に浮かぶ試合については「“感覚が変わった”と思ったのは海外遠征から。ISKAの世界戦があったんですが、そこですごく意識が変わったという感じがある。兄と武尊がセコンドに来てくれたその試合が自分の中ではターニングポイントだったのではないかなと思っている」と2014年5月にフランスで行われた「BEST OF FIGHT」でのイェトキン・オズクルとのISKA K-1世界ライト級タイトルマッチを挙げた。 卜部は新生K-1で2015年に2度、兄の弘嵩と王座をかけて戦っているのだが、こちらについては「忘れたいくらい(笑)。兄弟でベルトをかけて2回戦うというのはなかなかないと思う。その当時は本当に嫌だったが、今はいい思い出。今後のファイターたちには兄弟対決は本当におすすめしない(笑)」などと語った。 その現役生活については「楽しいというより燃えていた。ずっと闘志がたぎっているというか。楽しさはあまりなかったかもしれない。苦しい気持ちのほうがあったかもしれない。苦しいが燃えていた。“やってやる”みたいな闘志はずっとあった。それが刺激的で、今思えば楽しかった」と振り返る。