お店によって「レジ袋の値段」が違うのはなぜ?そもそもお店側が勝手に決めていいの?
2020年7月から始まったレジ袋の有料化。プラスチックの過剰使用を抑制することで地球温暖化などの解決につなげることを主な目的として開始された取り組みも、今や当たり前のこととして受け入れる人が増えてきていると考えられます。 ▼セルフレジになったら「客に仕事をさせるのか!」と暴言を吐かれた! 仕事だし我慢するしかないの? しかし、お金を払ってレジ袋を購入する機会が増えるにつれて、さまざまな疑問が出てくる人もいるでしょう。 今回は、有料レジ袋の対象となる基準や「なぜお店によってレジ袋の値段が違うのか?」「レジ袋の売上金は何に使われているのか?」などの疑問について解説します。
有料レジ袋の対象となる基準
総務省によれば、有料レジ袋の対象となるのは、「消費者が購入した商品を持ち運ぶために用いる、持ち手のついたプラスチック製買物袋」です。以下のような袋は有料化の対象にならないため、確認しておきましょう。 ●厚さが50マイクロメートル以上で繰り返し使用可能なプラスチック製の買物袋 ●海洋生分解性プラスチックの配合率が100%の買物袋 ●バイオマス素材の配合率が25%以上の買物袋 上記のような袋は無償での配布が推奨されているわけではなく、その環境価値が適切に評価され、適正な価格の支払いがなされることが期待されています。そのため、同じプラスチック製の袋であっても、一定の環境性能が認められているケースでは有料とはならないのです。
有料レジ袋の値段が店によって違う理由は?
有料レジ袋の導入は義務化されており、コンビニから大手小売事業者・商店街の専門店まで、プラスチック製のレジ袋を用いるすべての小売業者が対象となっています。 袋1枚あたりの値段が店によって異なるのは、値段を国が統一して設定しているわけではなく、各小売業者が自ら値段を設定できるためです。小売業者によりレジ袋の値段は異なりますが、安くて1円、高いところだと5円程度などさまざまです。 ただし、総務省によれば、以下の場合は「レジ袋を有料化している」とは認められません。 ●レジ袋1枚あたり1円以下に設定している場合 ●2枚目以降を無料配布している場合 ●商品とレジ袋の価格を一体化して表示しているが、レジ袋の価格が消費者に分かるように提示されていない場合 ●商品とレジ袋の価格を一体化して表示していて、消費者がレジ袋を辞退してもレジ袋相当分の価格が差し引かれない場合