GoogleがChrome向け「AIによる詐欺検出機能」を開発中
現在、詐欺はどこにでも存在しています。メールを確認したり、ウェブを閲覧したり、電話を受けたりする際には、これまで以上に警戒が必要です。しかし、すべてがあなたの責任というわけではありません。 実は、Googleが人工知能を活用して、少なくともChromeを使用している際に詐欺の被害を防ぐ手助けをしてくれるかもしれません。 研究者Leopeva64が発見したところによると、GoogleはChromeで新しい詐欺検出機能をテストしているようです。当然のことながら、2024年なのでこの機能はAIを使用しています。 この機能の名前「Client Side Detection Brand and Intent for Scam Detection」からはそのことが分かりにくいですが、説明にはその詳細があります。「Enables on devices LLM output on pages to inquire for brand and intent of the page」という文で、LLM(大規模言語モデル)がページ内でブランドと意図を確認することを示しています。 LLMは、多くのAI生成プログラムやサービスを支える技術で、どうやらこの機能はそのAIモデルを使って、詐欺サイトを探し出すようです。
AIを活用した詐欺防止機能で何が分かる?
さらにこの機能の意図を明確にするため、LeopevaはGeminiにこの機能を説明し、その説明を次のように要約しました。この機能は、あなたのデバイス上でLLMを実行して、2つの点を探すものです。 1つはブランドの偽装、詐欺師が実際のブランドをコピーしてユーザーを欺く手口を検出すること。もう1つは疑わしい意図で、詐欺やフィッシングの兆候を見つけ出すことです。AIによって生成された答えは常に慎重に扱う必要がありますが、私の目にはこれは適切な解釈のように思えます。 このオプションは、最新バージョンのChrome Canaryで利用可能です。Chrome Canaryは、Googleが新しいフラグ(実験的な機能)をテストするために使用するChromeのバージョンです。機能が実際に動作するかどうかは不明ですが、試すことはできます。 まず、Chrome Canaryを起動し、次に「chrome://flags」に移動します。ここで「client-side-detection-brand-and-page-intent」(引用符なし)を検索し、「Default」のドロップダウンメニューをクリックして「Enabled」を選択します。その後、「Relaunch」をクリックすれば、設定完了です。 Chromeだけではなく、ほかのブラウザでもAIを活用した詐欺防止機能が導入されています。先週、Leopeva64はMicrosoft Edgeにも似たような機能「スケアウェアブロッカー」を見つけました。Googleのより抽象的な説明とは異なり、こちらの説明はかなり直接的で「Allow Microsoft to use AI to detect potential tech scams」と明記されています。 Source:Androidpolice.com, Google, X(1, 2 )
ライフハッカー・ジャパン編集部