夫婦あわせて年金「月18万円」の賃貸暮らしです。貯金は「2000万円」ありますが、中古戸建てを買うのは無謀でしょうか?
賃貸にお住まいの年金受給中の方が、戸建ての購入を希望されることがあります。 毎月賃料を支払うことがもったいないと感じられたり、家賃を支払い続けられるかどうかを不安に感じたり、さまざまな思いを感じられることでしょう。 今回は、年金18万円を受給中の夫婦が、中古の戸建て住宅を購入することには、何か問題はあるかどうかについて検討します。賃貸物件に住み続ける場合とも比較して解説しますので、参考にしてください。 ▼夫婦2人の老後、「生活費」はいくら必要? 年金額の平均をもとに必要な貯蓄額も解説
いくらの戸建てなら無理なく購入できる?
年金が18万円で、貯金が2000万円ある夫婦が、中古の戸建てを購入する場合に、金額がいくらぐらいまでならば、無理なく購入ができるかを考えてみましょう。 毎月の住宅ローンの返済以外にも、食費や光熱費などの生活費が必要です。これらの費用を考慮したうえで、住宅購入後の生活が成り立つかどうかを判断する必要があります。 ローン返済の目安は、返済額が収入に占める割合(返済負担率)を考慮しなければなりません。とくに年金収入のみの場合は、より慎重になる必要があるでしょう。 一般的に返済負担率は、月収の25%以内に収めることが望ましいとされています。しかし収入が年金に限られる場合は、より低く設定することが、無理なく返済できる目安となるでしょう。 年金収入が合わせて月18万円で、20%を返済負担率とすると月の返済額は3万6000円です。 また、ほとんどの住宅ローンは、完済時の年齢が80歳未満に設定されているため、80歳までに支払えるローンの金額と、頭金として用意できる金額の合計が、購入可能な金額の上限になります。 例えば、金利を含めて14年間、毎月3万6000円支払う場合でシミュレーションすると、購入可能金額の目安は550万円程度です。貯金2000万円のなかから1000万円を頭金に充当すると、購入可能額の目安は1481万円になります。(金利は2024年3月の変動金利0.298%で計算)