【福岡ボート・ルーキーS】中野仁照 師匠の金言を生かす
<9日・福岡ボート・5日目> 豪快に決めた。準優10Rで中野仁照(23)=愛知=は3コースから迷うことなく全速ツケマイに出て、人気を一身に背負った1号艇の藤原碧生を沈める好ファイト。「うまい藤原君相手にまくり差しでは勝てないと思って、決め打ちしていました。完璧なレースができた」。自画自賛のレース内容でファイナルに名乗りを上げた。 機力にも手応えは十分。序盤は伸び仕様だったが、「回転を上げる調整にして、行き足や回り足には二重丸を付けられる状態になっている」。原田才一郎や篠原晟弥といった伸び自慢には直線系統では見劣るとはいえ、潮が高い優勝戦の時間帯を戦うには文句なしの仕上がり。「もう微調整だけ」という言葉にも自信がうかがえる。 前期(5~10月)は自己最高勝率の6.78をマークしてA1に初昇格。前々期のA2初昇格から加速度を上げて成長している。「何も変えたことはないし、日々の練習の成果が出てきたんだと思いたい。僕らの128期は飛田江己君とか米丸乃絵さんとか猛練習している選手が結果も出している。だからこれからも猛練習するしかない」 しかも、今節は師匠の橋口真樹から前検の前に金言を受けたことも活躍につながっている。「橋口さんから『強くなるには堅いレースをしていたらダメ。強気な思い切ったレースを続けなさい』と。準優はその言葉があったからこそです」。もちろん優勝戦も同じ姿勢で臨むつもりだ。「2号艇よりも3号艇の方がいい。最後も強気なレースで優勝を狙いに行きます」。準優同様の豪快なツケマイでVをもぎ取る。(森 大輔)