その一言が「自己肯定感の低い大人」にさせる!? 教育のプロが断言する、親が子どもに絶対言ってはいけない“言葉”
第4・第5欲求は禁止ワードと関わりが深い
第4段階の「承認欲求」は、帰属欲求があってこその欲求です。家庭という場所への帰属意識が高まると、家族に自分の存在を認めてほしいという欲求が芽生えます。 この承認欲求が叶えられないと、心が満たされません。すると家庭内での行動に支障をきたすようになります。 この承認欲求を満たす関わり方が、「褒める」「認める」「感謝する」「労う」です。 できたことを褒める、やったことを認めるとともに、手伝ってもらって「助かった」という感謝や、「よくやったね」という労いも効果的です。 頭ごなしの「ダメ」は子どもに相当なストレスを与えることになります。よほど危険なことをしているときには必要かもしれませんが、できなかったことに対する「ダメだね」「なぜ○○できないの?」などの否定は承認の反対にあたり、避けなければなりません。「ダメ出し」して責めるのではなく、「どうしたらできるようになるのか」を一緒に考えてあげてください。 第5段階の「自己実現の欲求」は、自分の能力や可能性を最大限に発揮し、あるべき理想の自分に近づきたいという欲求です。学習などでの目標達成をはじめ、創作、研究、運動、芸術などさまざまな形で自己実現を図ろうと試みるようになります。 この欲求の実現を後押しするのは、挑戦する気持ちです。失敗を恐れると挑戦する気力をそいでしまうことになりかねません。 「無理」という否定を使うのではなく、非現実的であるという可能性の低さを自分で探らせるような発言をしたり、それを勧めない理由とともに本人に即座に決断させることが、本人にとっても保護者にとってもストレスにならない声かけになります。 そのためには、保護者も思考しながら子どもと向き合う必要があります。非常に手間のかかることだと思いますが、それがのちに「子どもの思考」に大きく影響することは容易に想像できるでしょう。そのことを心に留めて接するだけでも、子どもの学習に対する心持ちが変わってくるかもしれません。