その一言が「自己肯定感の低い大人」にさせる!? 教育のプロが断言する、親が子どもに絶対言ってはいけない“言葉”
「うちの子、なんで勉強しないの?」「どうして成績が上がらないの?」そんな悩みをお持ちのあなたへ。実は、お子様のやる気を削いでしまうのは、親の言葉かけかもしれません。 そこで今回は、人気教育系インフルエンサーのラオ先生の著書『成績上位1%が実践している勉強法』(イースト・プレス)から、“保護者の言葉遣い”というトピックスをご紹介します。 元教員が考える…誰もがやりがちな、子どもの自己肯定感を下げる「たった一つのNG行為」 保護者がよく口にする言葉の中には、子どもに対して強い心理ストレスを与えるものがいくつかあります。そのストレスが子どもにとってよい影響を与えることもあれば、ネガティブに働くこともあるのだそうです。
【保護者ができるサポート】「ダメ・無理」は禁止ワード
保護者がよく口にする言葉の中には、子どもに対して強い心理ストレスを与えるものがいくつかあります。そのストレスが子どもにとってよい影響を与えることもあれば、ネガティブに働くこともあります。 特に言ってはいけない言葉が、「それはやっちゃダメ」や「できないでしょ」「それは無理」などの強い禁止・抑制・否定の表現です。 確かに「ダメ」や「無理」といった言葉はひとことで子どもの言動を制限できてとても便利ですが、そのような表現は子どもの心に深く刺さるものであり、繰り返し使うことで本人がネガティブな感情に陥ることが多々あります。 そして、そのような環境のもとで育った子どもは自己肯定感が低く、大人になったときに自己解決能力が足りない子どもになりやすい傾向があります。
人間の欲求は5段階の階層構造
ここで、アメリカの心理学者が提唱した「欲求5段解説」を紹介します。アブラハム・ハロルド・マズローの有名な理論で、「人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されていて、最も低い階層の欲求が満たされるとさらに上の欲求を満たそうとし、次第により高い段階の欲求を満たそうとしていく」という考え方です。 底辺にあたる第1段階の「生理的欲求」とは、生命を維持するために必要な食事や睡眠などの欲求のことで、これが満たされないと不快感やいら立ちを覚え、体調を悪くしてしまいます。この欲求が満たされると、次の段階の「安全欲求」を求めるようになります。第2段階の安全欲求は、生活環境が安全で、安心して生きられる環境を保持する欲求です。そして、第3段階の欲求が「帰属欲求」です。家族や学校、習いごとといったコミュニティなど、集団や組織の一員として存在する欲求のことです。家族とつながりたいという基本的な欲求であり、子どもには特に大切です。家族とともに過ごしたり、一緒に何かをしたりすることで、このつながりを自覚していきます。これを十分に満たすことができないと、孤独や社会的不安を感じやすくなるので、成長期には特に欠かせないのです。