秋のキノコシーズンが本格到来 ホクトの観察会では珍しいキノコが続々 異例の残暑も影響?【長野・川上村】
秋のキノコシーズンが本格到来です。「ホクト」が開催した観察会では、珍しいキノコが続々と見つかりました。今年は、豊作なのでしょうか? スラッとした軸に反りあがった傘「アシボソザラミノシメジ」 ■参加者「食べられますか?」 ■講師「毒はないですけど粉っぽい匂いがしてあんまりおいしくないと思いますよ」 真っ黒で不思議な形をしたこちらも、キノコ!「ツブホコリタケ」 ■講師「こういうフォルムの美しさを愛でるのもキノコの楽しみの一つですよね」 筑波大学が研究目的に管理をする演習林に「キノコハンター」45人が全国から集まりました。キノコの魅力を知ってもらおうと、長野市に本社を置く専門メーカー「ホクト」が主催した観察会です。 ■飯田市から家族で参加「(Q.何を見つけました?)イロガワリ。おいしそう…。お味噌汁にしよう」 ■講師「半分に切ると、だんだんと青くなります。すごくきれいな青」 講師を務めたのは、慶応義塾大学経済学部生物学教室の准教授糟谷大河さんです。長野市出身で幼い頃から祖父と一緒に山に入り生き物や自然に興味を持ったのをきっかけに、今は菌類の自然史を研究しています。 そんな「キノコ博士」もうなるキノコが…! ■講師「匂いますね。やったね。ミツヒダニオイカレバタケというキノコです」 ■参加者「最近発表された!糟谷先生が発表された!」 ■講師「くさい匂いがする。キャベツが腐ったような匂い、大根が腐ったような匂いとか下水のような匂いとか、なかなかひどい言われようですけど、そういう特殊な匂いのするキノコで日本からは3年ほど前に始めて報告されたキノコです。日本に3000種類のキノコがあると言われているが、名前がついていないキノコはもっとある。観察会をやると新しい発見があったり、今まで誰も気にしていなかった新しいものが見つかったりしてそれも面白い。(Q.きょうはどんな匂い?)ダイコンっぽいですね(笑)」 採取したキノコはおよそ60種類。状態の良いものは標本にして国立科学博物館に寄贈します。ところで、これだけ色んなキノコが見つかったということは、今年は「豊作」と言えるのでしょうか? ■糟谷大河准教授「今年は寒暖差が激しいし雨も降る時は降るけど、降らない時は降らないのでキノコの成長には良くない」 ただ、長引く異例の残暑が影響し、夏と秋のキノコ両方が観察できる稀な年だということです。