金谷拓実 涙の米ツアー切符「苦しかった」 憧れの松山英樹と同じ舞台 来季日本勢は5人に
◇米男子ゴルフツアー最終予選会最終日(2024年12月15日 フロリダ州 TPCソーグラス・ダイズバレーC(6850ヤード、パー70)、ソーグラスCC(7054ヤード、パー70)) 日本ツアー賞金王の金谷拓実(26=Yogibo)が69で回って通算5アンダーで3位を守り、念願の来季米ツアー出場権を獲得した。4位タイまでの6人が突破した。47位で出た平田憲聖(24=ELECOM)は64で回り、通算2アンダーまで伸ばしたが、2打及ばず8位だった。来季参戦する日本勢はシード権を持つ松山英樹をはじめ、5人となる。 18番、2メートル弱のパーパットを沈めると金谷の表情が緩んだ。念願だった米ツアー出場権を獲得。「苦しかった。どの試合でも一打一打大切にやってきた。それが報われたのはうれしい」と話すと涙をこらえ切れなかった。 東北福祉大時代にアマ世界ランク1位に君臨し、日本ツアーで史上4人目のアマ優勝を飾った。20年にプロ転向。常に米ツアーは意識にありながら「チャンスをもらってもいいプレーができなかった。出るたびにレベルの高さを感じ、悔しい思いをした」という。それだけに喜びも大きかった。 今季は最終戦で平田を逆転し、初の賞金王に。渡米したのは最終日を終えた後の深夜便だった。中1日の強行軍で挑んだ2次予選会は初日59位と出遅れるも巻き返して4位で突破。最終予選会もしびれる接戦を勝ち抜いた。今季日本ツアーで7冠に輝いた実力を発揮し「日本で頑張っていれば、米ツアーで戦えるチャンスもある」と胸を張った。 いよいよ大学の先輩で憧れの松山英樹と同じ舞台に立つ。「ずっと米ツアーで活躍している世界のトップ選手だし、松山選手を目指したい」と力を込めた。「NBAを見たい。(好きなチームは)レーカーズ」と話し、米国での生活も楽しみにする。米ツアーメンバーとしての初戦は来月9日開幕のソニー・オープン(ハワイ州)。「しっかりいい準備をして頑張る」と決意をにじませた。 ≪平田2打届かず下部ツアーへ≫平田は64をマークし8位まで浮上したものの出場権には2打届かなかった。日本ツアー賞金ランク2位のホープは悔しさをにじませつつ「伸ばすだけだったので、攻めに徹しようと思っていた。最終日はいいラウンドができた」とさばさばとした表情で話した。40位までに付与される米下部ツアーへの出場権は手にした。「下部ツアーでもやりたいと今は思っている。違う環境でもまれたい」と参戦に意欲を見せた。