情報錯綜?!ワリエワのドーピング疑惑をロシアは完全否定もIOC沈黙で広がる波紋…「五輪の信頼性が揺らぐ」の意見や「ワリエワは女子シングルに出場する」の憶測も
国際スケート連盟の「フィギュアスケート団体戦に関する最近の報道について、国際スケート連盟はアンチ・ドーピング規則違反の可能性に関するいかなる情報も開示できない。これはISUアンチ・ドーピング規則および2022年北京大会のIOCアンチ・ドーピング規則に沿ったものだ」という声明も紹介されている。 ロシアはドーピング疑惑報道に反発し、IOCは検査結果については何も明らかにしないままに時間が過ぎていく。同記事は「裁定が遅れているのは、ワリエワが16歳未満で世界アンチ・ドーピング機構の保護対象であるからではないかという憶測が流れている」とも付け加えている。 また米公共ラジオ放送のNPR電子版は「新たなロシアのドーピング・スキャンダルによりオリンピック・フィギュアスケーターのメダルは宙に浮いている」との見出しをつけて、この問題について報じ、9日の練習を休んだワリエワが10日の練習に参加したことを伝えた。これは15日の女子シングルSPに向けての公式練習だ。 9日にワリエワが練習を休んだことから「出場停止処分を受けたのではないか」という憶測が流れたが、ロシアのフィギュアスケート連盟の広報担当であるオルガ・エルモリーナ氏は、報道各社に対し、「ワリエワはオリンピック出場停止処分を受けていない」と述べたという。同記事は、「つまりワリエワは15日から始まる女子シングル競技に出場することになる」と断定した。 また米国オリンピック・パラリンピック委員会のスザンヌ・リヨン理事長は、同メディアの取材に対して、「今回のケースはスポーツの公正さと誠実さというオリンピックの理想が試されている」とし「この状況に関するすべての情報を持っているわけではないが、現実にはオリンピック・ムーブメントとパラリンピック・ムーブメントの信頼性全体が瀬戸際に立たされている」と文書で回答したという。 一部メディアでドーピング疑惑が報じられて丸1日が経過しても、実態が何も明らかにされず、フィギュアスケートの団体戦でROC(ロシア)が獲得した金メダルの行く先も不透明なまま。情報だけが錯綜する状況に他の参加国やメディアの不信感はピークに近づいているようだ。