「日本が誇る“ブッフォンの後継者”」パルマの新守護神、鈴木彩艶に欧州中が注目! 結果を残し続けているのは「ハートの強さの賜物だ」
スペイン紙『AS』が「日本が誇る“ブッフォンの後継者”」と題した特集を組み、『ESPN』のジョーイ・リンチ記者は「ソン・フンミン(トッテナム)に続く次世代のアジアのスター」に指名する。加入1年目からパルマの守護神に君臨する鈴木彩艶が、欧州中で注目を集めている。 【動画】パルマGK鈴木彩艶、トリノ戦でスーパセーブ連発! 前述のブッフォンを筆頭にクラウディオ・タファレル、セバスティアン・フレイ、ルカ・ブッチ、アントニオ・ミランテらパルマのゴールマウスにはいつの時代にも名GKが君臨してきた。そして鈴木は、その系譜に名を連ねるポテンシャルの持ち主と評価されている。 鈴木はイタリア紙『La Repubblica』のインタビューで「セリエAのGKのレベルの高さ」が昨夏のパルマ移籍の決め手になったと語っている。イタリアメディア『IL VAPORETTO』は、マンチェスター・ユナイテッドのオファーを断ってシント=トロイデン(ベルギー)に移籍したその1年前の決断にも言及しながら、「パルマに移籍したことで、スズキは世界レベルにおいて自分の価値を証明することができた。セリエAは守備のシステムとGKの信頼性で有名なリーグだ。ハイレベルな環境に身を置くことで、チームの成長に寄与しながら、GKとしてのスキルに磨きをかけている」とキャリアの選択が急成長を後押ししていると解説する。 特筆に値するのは、パルマの情報サイト『ParmaLive』曰く、「言葉もチームメイトも知らないまま」加入した中で、前述の『AS』が大ブレイクと表現するほどの活躍を見せていることだ。『ParmaLive』は、「シーズン当初のパフォーマンスは光もあれば、影もあった。その一挙手一投足に注目が集まる中、好セーブを披露することもあれば、ナポリ戦やフィオレンティーナ戦のように経験不足によるミスや焦りからくる対応のまずさも散見される」と指摘するが、その中で結果を残し続けているのは「ハートの強さの賜物だ」と強調する。 『ParmaLive』が恵まれたサイズを活かしたシュートストップと素早い反応とともに高く評価しているのがパワフルなキック力で、「ファビオ・ペッキア監督は、GKにも高い足元の技術を要求する。スズキの加入に伴い、2番手に降格したレアンドロ・チチソラも昨シーズン、ビルドアップに積極的に関与して素晴らしい成果を出した。しかしそんな中でも、スズキのフィジカルとキック力は特別で、ロングフィードという新たな武器をチームにもたらしている。とりわけ相手DFの背後に放り込むロングボールは裏抜けを得意とするスピード豊かなアタッカーが揃うパルマの攻撃と相性が良く、どんな対戦相手にとっても脅威となっている」と分析する。 それでなおかつ「まだまだ未完成で伸びしろがたっぷり残されている」と『ParmaLive』も念を押すように、弱冠22歳の若者だ。前述のジョーイ・リンチ記者は、その可能性を日本代表にも広げ、「彼の年齢を考えると、世界最高の代表チームの1つで、スポットライトを浴びる時間は十分にある。日本代表はワールドカップにおいて、ヨーロッパと南米という二大勢力を打ち破る筆頭候補だ」と力説する。 久保建英や三笘薫ら何かと攻撃の選手がスポットライトを浴びる機会が多い森保ジャパンにおいて、最後尾に位置するポジションにも世界基準の大型選手が“GK大国”イタリアでメキメキ頭角を現わしている。 文●下村正幸
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