注意すべき「車の死角」の怖さ…年末年始帰省時の交通事故を“危険予測”で回避
TOKYO FMのラジオ番組「ONE MORNING」内でお送りしている「JA共済 presents なるほど!交通安全」。12月20日(金)の放送テーマは「車の構造上の死角」について。モータリング・ライターの藤田竜太さんに、乗車中に注意するべき死角と対策法を伺いました。
◆「車の死角」はどこにある?
どんな車にも“ドライバー席から見えない死角”が必ずあります。そのことを意識して、注意を払わないと事故を起こしかねません。
【注意すべき車の死角 その1:車の前後】
「“車の前後”とは、ボンネットやトランクに隠れてしまう範囲のことです。例えば、しゃがんでいた子どもに気付かないまま車を動かして、子どもを轢いてしまった事故は、この死角を見落としてしまったためです」と藤田さん。発進時や車庫入れの際は特に注意が必要です。車に乗る前は前後の安全性を確認しましょう。
【注意すべき車の死角 その2:ピラーの死角】
ピラーとは、車のウィンドウのあいだにある柱を指します。セダンタイプで通常6本あり、ワゴンやミニバンは数がさらに増え、ボディー剛性が高い車ほど太くなるため、そのぶん注意を払う必要があります。藤田さんは「ピラーで(外が)見えづらいときは、目だけではなく車を左右に動かしたりして、見えづらい範囲を確認する手間を惜しまないようにしましょう」と呼びかけます。 また、左折や右折時は、ピラーの陰に歩行者や自転車がいる可能性も考えるようにましょう。ミニバンなど3列目のシートが設置されている車はピラーの数が多く、死角も増えるので要注意です。
【注意すべき車の死角 その3:車の左右の死角】
車の窓より低い位置は死角になり、車高が高く着座位置が高い車ほど、その面積は広くなります。また、運転席に座った際は、左と右で死角の範囲は異なります。右ハンドルの場合は左側が大きく、右側は小さくなります。そして、主に気をつけたいのが発進時です。車に乗るときは、死角をしっかり確認する習慣を身に付けましょう。
【注意すべき車の死角 その4:ミラー・バックモニターの死角】
車には死角を補うためのルームミラーやサイドミラー、バックモニターが搭載されていますが、万能ではありません。死角への意識が甘いと、交差点で自転車やバイクの巻き込み事故を起こしたり、車線変更時に後続車を見落としてしまう危険性があります。藤田さんは「ミラーやバックモニターだけに頼らず、実際に首を左右に振って、ミラーの範囲外の安全性を確認することを忘れないようにしましょう」と力を込めます。